2022/09/09

教英の大学院生が「次世代フェロー」に採択されました!

広島大学では、学内の博士課程後期(いわゆるドクター課程)の学生を対象に「次世代フェロー」(詳細は以下をご覧ください)を募集しています。採択されると、なんと研究専念支援金(生活費の支給と考えてもらえるとわかりやすいかと思います)と研究費が支給されるというとても画期的な試みです。このフェローシップはSDGsへ貢献する研究を対象としているので、採択者のほとんどがいわゆる理系の学生なのですが、その中にあって本コースの新美徳康さんが採択されました!今回、新美さんに記事を書いてもらいました。以下、新美さんに書いてもらった記事です。



 

私は今年度博士課程後期に進学し、広島大学創発的次世代研究者育成・支援プログラム 次世代フェローシップ(通称:次世代フェロー)に採択されました。現在、そのプログラム内容の一部である研究専念支援金や研究費の支援を受けながら、「CBTによる英語学力評価の基盤構築」をテーマに研究活動を行っています。このプログラムは、広島大学が国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の「次世代研究者挑戦的研究プログラム」の実施機関に採択されたことに伴い、将来の日本の科学技術・イノベーションの基盤となり、SDGsの達成に貢献するような研究を遂行できる研究者を育てることを目的として、令和3年度から採択された博士課程後期の大学院生を対象に提供されています。支援プログラムの詳細はこちらのサイト(https://fellowship.hiroshima-u.ac.jp/)をご参照ください。今回は、次世代フェローに採択されるまでの手続きやその後の院生生活の様子を中心にお話できればと思います。

 

このプログラムの募集が正式に開始されたのは1月初旬でした。すでに博士課程前期の早い段階から博士課程後期への進学の意思を固めており、このプログラムが新たに始まり募集があることを大学のサイトや指導教員からの情報共有を通して12月頃から知っておりましたので、できるだけ早く応募書類の準備に着手しました。応募するためには、研究計画や研究遂行力の自己分析、目指す研究者像を含む6ページ分の申請書を作成する必要がありました。採択されるかどうかは、この6ページの申請書の出来具合で判断されるため、これから研究を行う内容を分かりやすく伝えるように書くことに加えて、いかに専門内外の審査員にインパクトを与えられるように書くかがカギとなりました。1月末が応募書類の提出期限でしたので、まずできるだけ早く申請書の第1校を完成させ、その後、自分の納得いく程度まで修正を繰り返し、形式や表現を整えていきました。提出期限の1週間前からは、指導教員から申請書作成の助言をいただいて、応募の趣旨に合致するような書きぶりやより審査員の興味をひくような書き出しに大幅に変更しました。また、教英で博士号を取られた先輩に見ていただき研究計画がしっかりと立てられているかどうかに関して助言いただき細かい修正を施しました。現職の先生にも読んでいただき、専門ではない人でも理解でき採用したいと思わせられるような書き方になっているかどうかについてコメントをいただきました。このように、時間が許す限り、いろいろな方の意見を適宜取り入れながら何度も修正を繰り返した後、提出しました。将来の日本の科学技術・イノベーションの基盤となる研究を支援するプログラムの趣旨でしたので、理工系や医系科学系が専門の大学院生が比較的多く採択されていますが、運よく人文社会科学系に属するような私の研究内容を評価いただき次世代フェローに採択されました。修士論文の試験準備や博士課程後期への進学の院試準備と並行して申請書の準備を進めていたため、非常に大変でしたが、多くの方々に支えられながら申請書の作成に多くの時間を費やすことができたため、申請書の質を高めることができたと思います。

 

研究を行っていくためには、自身の研究に関わる文献の購入費、調査や実験で使用する材料の準備に必要な費用、研究参加者への謝礼、学会参加費、英文校正費、論文掲載料などのお金となによりも研究のみに安心して集中できる多くの時間と環境が必要です。次世代フェローに採用されたことで、研究や生活に関わる金銭面では余裕がうまれ、それが集中して研究できる時間の確保にもつながっています。次世代フェローには、研究を着実に遂行し、その成果を学会発表、論文、アウトリーチ活動を通して公表していく責務があるため、少しプレッシャーも感じていますが、それが研究を進める原動力ともなっています。

 

このような支援プログラムを提供していただけることに感謝の気持ちを持ちながら、これからも引き続き次世代フェローとして今後の英語教育に資する研究、そして日本の児童生徒の英語学力を高めることに貢献する研究を進めていきたいと思います。

博士課程後期1年 新美 徳康

 


 

新美さんは熱心に研究活動に取り組んでいて、すでに論文も査読付き学術誌にいくつか掲載されています。今後ますますの活躍を応援しています!

 

博士課程後期の入学試験は2月に行われます。教英で一緒に英語教育について研究してみませんか。在学生、スタッフ一同みなさんと一緒に研究できるのを楽しみにしています!

 

教英ではこれから以下の入試関連行事があります。(ちなみに、博士課程前期というのはいわゆる修士課程でマスターコースです。9月入試は来週行われます。)

 

11月:広島大学光り輝き入試(AO入試)

2月:前期日程入試

2月:大学院入試(博士課程前期・後期)




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