本日、英語教育の最先端を知るオンラインセミナー「いち英語教師としてどう英語に向き合っているか―言語学・英語学・SLAから「what to teach」を問い直す―」を開催しました。全国から150名近くの方にお申込みいただきました。おかげさまで今年も大盛況となりました。教職を目指す高校生から現職の中高大の先生、一般の方まで広くご参加いただきました。
講師を務めていただいた石原健志先生には、英語学、言語学、第二言語習得論の理論に基づくことで、教材や英文、そして教え方が大きく変わってくるということを実例をもとに具体的にお話いただきました。特に、授業で扱う英文には、文法の構造(英語学)、文化や思想の背景(言語学)、学習の段階(第二言語習得論)のすべての要素が隠れており、教師はこれらの基礎理論を学ぶことで教科書を指導用の素材として見ることができるというご指摘は強く印象に残りました。ご講演では、受動態やto不定詞の文を例に、学校で生徒が学習する様々な構文はコミュニケーションの中でそれぞれどういったことを表現するためのものであるのか、このことを理論に基づきながら生徒に提示するとどのような説明になるのか、を具体的にご紹介いただきました。その説明は、文法説明のための説明というものではなく、なぜその文法を使うのか、そこにはどのような狙いや効果があるのか、ということを生徒にわかりやすく気づきを与えるもので、参加者の皆さんも多くの学びを得ることができたことと思います。
英語教育はついつい指導法にばかり目が行ってしまい、その指導内容について(特にそれが文法事項などの場合にはなおさら)考え直すことは少なくなってしまう傾向があるように思います。授業で取り上げる文法事項についてありきたりな説明で簡単に済ませてしまいがちです。石原先生の本日のお話は、むしろその指導内容にしっかりと向き合いながら授業準備をすることで、その指導も大きく変わってくるということを示していただきました。指導内容、特に英語そのものに向き合うことの大切さを思い出させてくださいました。
石原先生、貴重なご講演をありがとうございました。また、本日参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。
教英ではこれから以下の入試関連行事があります。すでに締め切られましたが、11月には広島大学光り輝き入試(AO入試)(学部入試)があります。修士課程(博士課程前期)と博士課程(博士課程後期)の入学試験は2月に行われます。教英で一緒に英語教育について学びませんか。在学生、スタッフ一同みなさんと一緒に勉強できるのを楽しみにしています!
11月:広島大学光り輝き入試(AO入試)(←締め切りました)
2月:前期日程入試(学部入試)
2月:大学院入試(博士課程前期・後期)

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