2022/12/03

現職の英語教員を招いての英語教育セミナーを開催しました

中高の現職の英語教員をお招きし、主に教英の3年生と4年生を対象として、英語教師という仕事の実際についてお話してもらいました。

 

まずは瀧口真己先生(尾道市立久保中学校教諭)に登壇いただき、中学校での実践について、特にITCを使った活動を中心にお話いただきました。そして、ITCを使いながら、英語が苦手な生徒への関心を引き付けていくために日々実践されていること、そしてこのことに関して今感じている課題について話していただきました。瀧口先生はこの3月に教英を卒業されたばかりで、新任教師ならではの戸惑いについてもお話いただきました。また、教員になった今だからこそ感じる大学時代にやっておいた方がよかったことや教員採用試験に向けてどのように勉強したかといったことについても話してもらいました。すっかり英語教員になられていて、元チューターとしてとても頼もしく感じました。

 

続いて、水野麻子先生(広島県立広島国泰寺高校教諭)に登壇いただき、高等学校での実践についてお話いただきました。水野先生も教英のOGで、2年前に教英の大学院を修了されました。高等学校は現在年次進行で徐々に新学習指導要領での教育に切り替わっていっている最中です。今回は新しい学習指導要領下での英語教育を受けている高校1年生への授業実践を中心にお話いただきました。特に教科書を活用した活動事例を豊富にご披露いただきました。また、新しい観点別評価をパフォーマンステストの中で他の教員と協力してどのように実践しているかということやITCを使用した授業実践についてもお話いただきました。授業の風景についても見せていただき、高校生が一生懸命さの中で、でも楽しみながら自己表現をしようとしている姿を見せていただきました。

 

お二人の先生方への質疑応答の時間は長めに取り、教英生からの様々な質問に答えていただきました。「授業中に日本語はどれぐらい使っているのか」、「主体的に学習に取り組む態度の評価をどう行っているのか」、「書くことなどの活動で機械翻訳を使ってしまう生徒に対してどのように対応しているのか」、といった、気になるけどなかなか聞けないことについても具体的に話していただきました。

 

最後に、広島県立広島叡智学園中・高等学校長の福嶋一彦先生に「広島県の学校教育から思うこと~教職生活を振り返って~」という題目でご講演をいただきました。広島県立広島叡智学園中・高等学校は国際バカロレア認定校として開校し現在4年目ですが、これまでにどのような課題があったのか、そして最初の卒業生が出るまでにこれからどのようなことを整備しなければならないのか、といったことを具体的にお話いただきました。学校教育では、これからは、様々な文化的背景の人たちと一緒に協働して様々な課題を解決できる生徒を育成していかなければなりません。広島県立広島叡智学園中・高等学校のカリキュラムはまさにこれからの時代の学校教育の範となるべきものではないかと思いました。帰国子女ではない日本人生徒が様々な文化的背景の人と学友として共に学び、堂々と、そして充実した学生生活を送っている姿をVTRで見せていただきました。

 

教英生のみなさんは、英語教師という仕事、そしてその魅力についてこれまで以上に明確なイメージができたのではないかと思います。本当に有意義なセミナーとなりました。3人の先生方におかれましては、ご多用にもかかわらず、貴重なお話をいただきまして、本当にありがとうございました。

 

教英ではこれから以下の入試関連行事があります。

 

2月:前期日程入試

2月:大学院入試(博士課程前期・後期)

 



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