2021/12/23

Jingle all the way!

クリスマスシーズン真っただ中で、表題の表現をよく耳にする季節ですね。

 

さて、この表現ですが、一般に「鈴が鳴る」と訳されることが多いと思います。でも、その意味するところは何でしょうか。

 

これは英文法的には自動詞移動構文と考えることができます。「主語がV(動詞)して/しながらZ(場所)に移動する」という意味を表します。高校までの英語の授業や教科書ではこの構文そのものを習うことはほとんどありませんが、例えば以下のような英文がその例となります。

 

1.       Carol jumped into the room.(「キャロルはジャンプして/ジャンプしながらその部屋に入った」)

2.       Carol’s motorbike roared down the hill.(「キャロルのバイクは轟音を立てて/立てながら丘を下って行った」)

 

実はこの構文、特に2つ目の英文を見て分かるように、動詞に「移動」の意味が含まれていなくても、この構文中で使われると「移動」の意味が出てきてしまうのです!構文って不思議ですね。そう言えば、中高生におなじみのtoo to構文も「あまりに~すぎて…できない」と訳されますが、どこにもnotなんてないのに「~できない」といった否定の意味が出てきますよね。

 

さて、話を元に戻してJingle all the way!という表現を考えてみましょう。jingleという動詞は「リンリンと音が鳴る」という意味ですから、「移動」の意味は見当たりません。しかし、移動構文の中で使われることによって「リンリンと音を鳴らしながら、(あらゆるところを)進む」といった意味を表していると考えることができます。

 

私たちの身の回りにはこのように面白い英語表現がたくさんあります。教英では、英語の指導法はもちろんのこと、身近な表現を通して英語そのものの理解を深める授業もたくさん用意されています。英語の面白さを一緒に味わいませんか?ユニークな授業をたくさん準備してみなさんをお待ちしています!

 

それではMerry Christmas!

 

教英ではこれから以下の入試関連行事があります。

 

2月:前期日程入試

2月:大学院入試(博士課程前期・後期)

 


2021/12/11

本コース修了生の中原瑞公さんが日本英文学会中国四国支部で発表を行いました

本コースの大学院を今年の3月に終了した中原さんが日本英文学会中国四国支部で発表を行いました。英語教育分野とは違う分野の学会での発表ということで、このたびその体験記を寄稿してもらいました。私も1人のオーディエンスとして発表を聞かせてもらいましたが、多くのことを学ばせてもらいました。この学会は、主に英文学、米文学、英語学の先生方によって構成されているのですが、その先生方にも大変好評でした。

 

英語教育研究はどんどんと学際的になっていっています。院生のみなさんには、狭い意味での英語教育研究にとどまらず、幅広いアカデミズムの中で学術的な交流をしていってもらえたらと思います。以下は、中原さんに寄せていただいた記事になります。

 

 

 今年の3月に教英博士課程前期を修了しました中原瑞公です。1023日(土)に日本英文学会中国四国支部の支部大会に参加し、オンライン口頭発表を行いました。発表内容は、拙論「英語教育における『異文化理解』の語られ方を問い直す」(『中国地区英語教育学会誌』第51号)に若干の加筆と修正を加えたものでした。「自文化/異文化」という二項対立にもとづく「異文化理解」の考え方の陥穽を批判的に論じました。

 私は日本英文学会の会員ではないのですが、教英の小野章先生のご紹介で、発表者となることができました。英文学系学会に参加するのは初めてのことで、とても貴重な経験になりました。最近は本業の方が忙しく、研究の時間をほとんど確保できないのですが、今回の学会発表のおかげで、研究を続けたいという思いがより一層強くなりました。今後も可能な限り、英語教育系学会だけでなくさまざまな学会に積極的に参加し、発信を続けていきたいと思います。

 

中原 瑞公

 

 

教英では、自分自身の興味や関心に応じて、様々な研究を行うことが可能です。狭い意味での英語教育研究にとどまらない学際的な研究も可能です(実際、現役の院生も現在様々なユニークな研究に取り組んでいます)。一緒に英語教育について探求してみませんか。王道な研究はもちろんのこと、ユニークな研究も大歓迎です。みなさんと一緒に学び研究できることを在学生、スタッフ一同楽しみにしています!

 

教英ではこれから以下の入試関連行事があります。

 

2月:前期日程入試

2月:大学院入試(博士課程前期・後期)



2021/11/26

卒業論文中間発表会を行いました

少し前になりますが、4年生による卒業論文中間発表会を行いました。今年度もオンライン方式で開催しました。各自が自身の研究の進捗状況と今後の進め方、期待される成果について発表を行いました。今年度も多様な研究テーマがそろいました。以下はその一例です。挑戦的な研究テーマに果敢に挑んでくれている学生もいました。

 

・メタ認知を育成するための英語と社会の小学校教科横断型授業の提案

・人種差別問題への理解を促す英語科学習指導案の提案:映画『Hair Spray』を題材として

・新旧中学校英語教科書と新JACET8000の語彙の比較:コミュニケーション能力育成の観点からの考察

・性の多様性に関する英語科学習指導案の提案:映画『Love, Simon』を通して

・文字指導を見据えた音素認識能力向上のための授業の提案:早口言葉を用いて

・ゲームテキストが持つ英語教材的価値の検討:新たな教材の開発を目指して

・ディズニー映画を用いたジェンダー教育の提案:『Cinderella』『Tangled』を題材に

 

卒業論文の締め切りは1月末になります。4年生のみなさんは教英での4年間の学びの集大成として、自分自身が納得のいく卒業論文に仕上げてもらえたらと思います。2月には卒業論文の最終発表会が予定されています。みなさんの研究成果をお聞きするのが楽しみです。

 

教英では、学部と大学院両方で、このように自分自身の興味や関心に応じて、様々な研究を行うことが可能です。一緒に英語教育について探求してみませんか。みなさんと一緒に学び研究できることを在学生、スタッフ一同楽しみにしています!

 

教英ではこれから以下の入試関連行事があります。

2月:前期日程入試

2月:大学院入試(博士課程前期・後期)



2021/11/12

小学校教員採用試験体験記

教英では、人数は限られますが小学校の教員免許を取得することができます。今回、小学校の免許を現在取得中で、今年度に小学校教員採用試験を受験した学生に体験記を寄せてもらいました。無事に採用試験も合格され、4月からは教員として第一歩を踏み出される予定です。合格おめでとうございます!管理人はタイムマネジメントと努力に脱帽です。

 

教員採用試験を受験して 

 私は今年の7,8月に、熊本市小学校教員採用試験を受験しました。教英生のほとんどが中高英語の教採を受ける中、小学校を受験するにあたり苦労したこと、自分なりに工夫した取り組みについて書かせて頂きます。

 一次試験に向けての取組で最も苦労したことは、勉強時間の確保です。副免許で小学校一種の免許を取得する学生は、教英の授業に加えて初等の授業も履修する必要があります。他コースの学生は3年次にほとんどの授業を履修し終えるのですが、私達の代の教英生は、3年次のカリキュラムの都合上、初等の授業の多くを4年次に履修しなければならない状況でした。大学の授業、ゼミ、教採の勉強を両立させる必要があり、さらには部活動やボランティア、アルバイトもあり、勉強時間の確保が難しい状況でした。まとまった勉強時間が作れない中、私は自分のスケジュールを分単位で管理し、すきま時間を有効に活用して1日合計5時間以上は勉強ができるようにしました。日中は授業やボランティア、夜は部活動やアルバイトで予定が詰まっているため、朝4時に起きて勉強していた時期もありました。「遊びたい」「もっと寝たい」と思ったことは何度もありますし、点数が思うように上がらなくて心が折れそうになることもありました。しかし、初等の学生よりも遥かに小学校の学習指導要領や教科内容に関して知らないことが多いことへの焦りから、自ずと参考書を常に持ち歩き、暇さえあれば机に向かっている自分がいました。また、教員という小さい頃からの夢があと1歩で叶いそうであること、そして何よりも部活動の同期や授業で会う同級生も勉強を頑張っていることが、精神的な支えとなりました。

 二次試験に向けてでは、模擬授業と水泳で特に苦労しました。3年半教英で学んできたこととは大きく異なる能力を必要とされ、国語科及び算数科の授業づくりや実技試験の水泳のために、何度も何度も練習を重ねました。高校卒業まで平泳ぎが全くできなかった私が、教員採用試験に向けて猛特訓をした結果、25m泳げるまでに成長しました。ここで自分自身を支えてくれたのは、「人とのつながり」です。スクールサポーターとしてボランティア活動をしている小学校の先生方が模擬授業についてアドバイスをくださり、実際に小学校の教室で練習をさせて頂く機会もありました。毎日集まって面接や模擬授業の練習をした県人会のメンバーや、zoomで面接練習をした地元の友達の存在にも支えられました。プロではなく友達との面接練習は、専門的な助言をもらえるわけでもなく、リアリティのある質問をしてもらえるわけでもありません。単に場数を踏んで慣れることしかできないと思います。しかし、ライバルであり仲間である友達の存在は、時に怠けそうな自分を鼓舞し、時に折れそうな心を強くし、時に追い込まれた暗い日々に笑いという光をくれます。教採という壁は、1人では絶対に乗り越えられなかったと思います。毎日一緒に頑張ってくれた県人会のメンバーや、時間を作ってzoomで練習してくれた地元の友達には本当に感謝しています。

 私は教員採用試験に本気で全力で挑みました。この文章を書いている時点ではまだ結果は出ていませんが、万が一ダメだったとしても、後悔しない自信があります。それは、これ以上の努力はないと胸を張って言えるほど頑張ったからです。本当に全力を尽くしました。部活動やアルバイトを辞めて勉強に集中すればいいという意見もあると思います。もちろん、勉強だけをしていれば成績はもっと楽に上げられたと思います。しかし、より多くの経験を積んで、子ども達にワクワク感あふれる授業を展開したいという思いや、自分自身の視野を広げたいという思いから、両立の道を選びました。この選択に悔いはありません。

最後に、教育実習でお世話になった先生の言葉をお借りして、終わりにしようと思います。

「常にプロセス」

自分なりのゴールに向けて自分の選んだ道を常に全力でこれからも駆け抜けていきたいと思います。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

 

 

教英ではこれから以下の入試関連行事があります。みなさんと一緒に英語教育について学べることを在学生、スタッフ一同楽しみにしています!

 

2月:前期日程入試

2月:大学院入試(博士課程前期・後期)




2021/11/06

英語教育に関するオンラインセミナーにご参加いただきありがとうございました。

116日(土)に教英主催で行われた英語教育に関するオンラインセミナーは大盛況のうちに閉会いたしました。全国各地よりたくさんの方にご参加いただきました。

 

講師を務めていただいた福山市立福山中・高等学校の上山晋平先生と広島女学院大学の中島義和先生には、「英語で課題解決できる生徒を育てよう」というテーマのもと、貴重で意欲的、まさに最先端の実践をご報告いただきました。「英語で課題解決できる生徒を育てる」という極めて難しい問いに対して、具体的な方向性を示していただいたことで、参加者の皆様にとって実り多い時間となったのではないでしょうか。2時間という限られた時間ではありましたが、英語教育について一緒に考える時間を持てたこと、とてもうれしく思います。

 

今回のセミナーには、将来英語教員を目指す高校生、現在英語教育について学んでいる大学生、中高の現職教員、大学教員、一般企業の方と、英語教育に関心を持つ様々な方にご参加いただき、とてもすばらしい会となりました。質疑応答の時間には高校生の方からも積極的な質問をいただきました。管理人としましても、英語教育についてとても明るい未来を感じました。

 

また、今回はホームカミングデーの1企画としてこのセミナーは行われました。教英の卒業生にもたくさん参加いただきました。今回はオンラインという形ではありましたが、教英という学び舎に集い、ともに英語教育について再び一緒に学べたこと、とてもうれしく思います。

 

スタッフ一同御礼申し上げます。



2021/10/12

11月6日(土)に教英主催で、英語教育に関するオンラインセミナーを開催します!

11月6日(土)に教英主催で、英語教育に関するオンラインセミナーを開催することになりました。生徒が「思考力・判断力・表現力等」を身に付けるような課題設定とその指導方法について、実力派英語教師による中・高等学校での実践例から学びましょう。


広島大学ホームカミングデーの1企画として行われますので、どなたでも参加可能です。将来英語教師になることを目指している高校生の方も大歓迎です。参加費は無料です。たくさんの皆様のご参加をお待ちしております。詳細は以下のファイルをご覧ください。





日時

2021年11月6日(土)14:00~16:00(入室13:30~)


開催方法

Zoomによるオンラインセミナー


対象

一般公開


参加費

無料


申込方法

2021年11月3日(水)までに、チラシに掲載されているURLまたは2次元コードからご登録ください。

※参加申込の個人情報はこのセミナー実施のためだけに使用します。


日程概要

13:30 ~ 14:00 入室

14:00 ~ 15:00 講演 1

15:00 ~ 16:00 講演 2 


講師

講演1:上山 晋平 氏(福山市立中・高等学校教諭)

講演2:中島 義和 氏(広島女学院大学准教授、前広島大学附属東雲中学校教諭)


主催

広島大学教育学部第3類(言語文化教育系)英語文化系コース・広島大学英語教育学会


問い合わせ先

英語教育学講座図書室(大石)

Tel 082-424-6796

E-mail y-oishi1107*hiroshima-u.ac.jp

(*は@に置き換えてください)

2021/10/07

新研究科の大学院2年生が修士論文中間発表を行いました

新研究科になり、初めての修士論文中間発表が先日行われました。大学院2年生がこれまでの研究成果をまとめ、研究発表を行いました。教員との質疑応答も自信を持って対応し、とても有益な議論となりました。







今年度のM2生の修士論文のテーマは以下の通りです。今年も様々なトピックがそろいました。

 

・振り返りを活用した日常会話を継続する力の育成

・意見文における日本人英語学習者の態の表明の発達と英語レベル

・英語科における「思考・判断・表現」のComputer-based Testingを活用した評価可能性に関する基礎研究

・英語冠詞の指導法検討:Takahashi (2021)Hinenoya and Lyster (2015)による指導の枠組みの比較研究

Punsを用いた協同的学習による語彙学習の研究

・インタラクションにおける不平の連鎖の特徴の分析

・中国人大学生の自律的英語学習プロセスの実態調査

 

修士論文の提出締め切りは1月末です。これからいよいよラストスパートとなります。自身のこれまでの研究成果を存分に発揮した論文に仕上げてもらえたらと思います!

 

教英ではこれから以下の入試関連行事があります。教英では、みなさんの学びや研究をサポートする体制が整っています。みなさんと一緒に英語教育について学び、考えることができることをスタッフ一同楽しみにしています!

 

11月:広島大学光り輝き入試(AO入試)

2月:前期日程入試

2月:大学院入試(博士課程前期・後期)

 

2021/10/01

教育実習体験記

教育実習は教英の最大イベントとも言えます。教英では3年生の9月に多くの人が教育実習に行きます。指導教員から指導を仰ぎながら、実際に1人の教師として教壇に立ち、授業を行います。今年もつい先日、教育実習が終了しました。

 

今回、学部生のA君に、教育実習の体験記を記事にまとめてもらいました。多くの学びがあったとのこと、大変うれしく思います。教育実習で見つけた課題に、大学生活の残りの期間しっかりと取り組んでもらえたらと思います。

 

教育実習を終えて

 

私は、830日から917日までの約3週間、広島大学附属中高等学校で教育実習をさせて頂きました。コロナ禍で人と関わることが減ってしまった中で、実習前は不安で押しつぶされそうな時期もありましたが、そんなことを忘れてしまうくらいあっという間の実り多い時間を過ごすことができました。

教育実習の3週間は、今まで以上に英語という言語そのものや指導法に真正面から向き合う時間でした。「なぜここでこの文法が使われているのか」「この活動を通じて生徒にどんな力を身に付けさせたいのか」など、一見すると見逃してしまう部分や生徒には伝わらないであろう教師の意図や目的の部分を大切にすることを改めて意識させられました。また、「英語の授業は英語で」と言われているなか、私は授業の大半を日本語で行うという挑戦的な授業をしました。改善点は多々見つかりましたが、ある程度の手ごたえを掴むことができ、授業後の批評会では担当の先生からこのような授業の存在意義について教えて頂きました。「英語教師や英語の授業の役割は何なのか」、「英語を教えるといのはどういうことなのか」など英語教師になるうえでの根源的な問いに向き合い、教師としての軸や核を持つことの必要性を痛感しました。

また、授業だけでなく実習生一人一人がホームルームにも配属され、担任としての生徒との関わり方や生徒たちの実相を観察することができました。小中高とこれまでは生徒の目線から教師を見ていましたが、教育実習では教師目線で教師を見ることが求められ、視点の転換を意識させられました。人対人の仕事である以上やり直しが利かず、教師の何気ない一言が生徒を良くも悪くも変えてしまう影響力を持った仕事であることを再確認しました。

私自身、これまで経験したことのないような多忙な3週間を過ごしましたが、授業後に生徒から「分かりやすかった」「楽しかった」という感想を貰うことができ、教師としてのやりがいの一端を感じるとともに教師になりたいという想いを強くすることができました。今回の教育実習をただのいい経験で終わらせるのではなく、学びを自分なりに昇華し、これからの大学での学修に活かしていきたいと思います。

 最後になりましたが、ご指導くださいました先生方、教育実習を運営してくださった方々、本当にありがとうございました。

 


教英ではこれから以下の入試関連行事があります。教英では、みなさんの学びや研究をサポートする体制が整っています。みなさんと一緒に英語教育について学び、考えることができることをスタッフ一同楽しみにしています!

11月:広島大学光り輝き入試(AO入試)

2月:前期日程入試

2月:大学院入試(博士課程前期・後期)

 


2021/09/24

教員採用試験を受験して

4年生に、教員採用試験を受験した体験記をブログに寄せてもらいました。自身の経験をもとに、採用試験受験というプロセスをとてもわかりやすくまとめてもらっています。ぜひみなさんも参考にしてもらえたらと思います!

 



私は、この夏に教員採用試験を受験しました。受験までの期間に、ひたすらに学校教育と向き合ったことで、自分の思いや考えを見つめなおすことができ、教員になりたいという気持ちがより強くなったと感じています。

 

・準備から試験まで

一次試験(筆記)の準備は、大学三年生の冬ごろから少しずつ始めました。勉強を始める前は、今まで多少なりとも教育について勉強してきているし、なんとかなるかくらいに考えていました。しかし、実際に準備を始めてみると、知らないことや理解できていない部分が多くあり、焦りました。また、教員採用試験を受験するうえで、試験合格のみが目標ではなく、教員としての資質を高めることも必要でした。そのための、教員という仕事と自分なりに向き合って、自分に足りていない知識をつけていくという過程は、ここまでやればいいという範囲や終わりがないものであったので、心が折れそうになることもありました。

一次試験当日は、今までの筆記試験で一番緊張したのですが、自分がやってきた準備を信じて、心に余裕をもって受けることができました。一方で、ミスや勉強不足の部分もあり、見直しや確認をしっかりすることが私の一次試験の反省点でした。

 

二次試験(面接等)の準備は、一次試験の準備期間から少しずつ行っていましたが、一次試験終了後から本格的に始めました。①自分のことや教育に関することなどについて情報を集め、自分の考えを形成する、②アウトプットする、というサイクルで対策を進めました。教員採用試験を受ける教英生や、同じ自治体を受ける仲間などとの意見交換や議論を通じて、自分の考えを整理し、深めていく中で、教員となってどんなことをしていきたいのか、どんな生徒を育てていきたいのかという軸が明確化され、教員になりたいという思いが一層強くなりました。

当日は、緊張で面接官からの質問にうまく答えられないこともあり、反省点もありますが、等身大の自分で、今の自分のベストを尽くすことができたと思っています。また、現在も様々な形で教員として働いていらっしゃる受験者の方々と討論をしたり、待ち時間にお話ししたりすることができたのも貴重な経験になりました。

 

 

・受験を終えて

教員採用試験を振り返ると、反省点ばかり思い出されますが、結果がどんなものであっても、試験を受けてよかったと心から感じています。自分にとって、教員採用試験の本番や準備の期間は、大学生活の中で最も教育について考え、調べ、悩んだ期間であり、この経験を通じて、自分の学校教育や英語教育についての考えを深め、成長することができました。以前の私は、教育について学んではいるけれど、教育について情報を収集するということもあまりなく、受動的に得た情報を蓄積し、授業など求められた場面でそれを活用するという形でしか教育と関わっていませんでした。しかし、試験に向け準備してきたことで、教員を目指すという自覚が生まれ、教育に関する様々なことについて調べたり、ニュースや日常のことについて教育という側面から思いを巡らしてみたりなど、教育について自分のこととして、熱量をもって捉えるようになったと感じています。また、試験に向けて自分を奮い立たせ、勉強を進めていくという経験を通して、自分は目標に向けて努力していけるのだという自信を得ることができたのも大きな収穫でした。

 

また、教員採用試験で自分のベストを尽くせたのは、間違いなくまわりの人たちのおかげです。採用試験に向けた準備の中で、本当にこれでいいのかと不安になったり、心が折れそうになったりすることもありましたが、そのたびに、教採や就活にむけて頑張っている友人の姿や、様々な方がかけてくださった励ましの言葉が私のエネルギーになっていました。準備から受験までの期間を通じて、まわりの人がいてくれるありがたさ、心強さを感じました。

 

 

・今後

二次試験が終わり、無事に受験できたことにほっとしたのと同時に、「このままではいけない」という強い焦りのようなものを感じています。教員採用試験を通して、自分に足りていない部分をより明確にすることができました。教員に必要な力は、一朝一夕でつくようなものではないと思うので、まずは、卒業までの残り半年の大学生活を最大限に活用して、教養や専門性の向上、人間としての成長を目指して、勉強に加えて、様々なことに挑戦したり、経験したりしていきたいと考えています。そして、生徒が自分に自信を持って伸びていくことができる指導を行える教員になります。

 

最後に、これから教員採用試験を受験される方、自分が努力した分成長につながると思うので、自分を信じてがんばってきてください。応援しています!



 

 

教英ではこれから以下の入試関連行事があります。教英では、みなさんの学びや研究をサポートする体制が整っています。みなさんと一緒に英語教育について学び、考えることができることをスタッフ一同楽しみにしています!

11月:広島大学光り輝き入試(AO入試)

2月:前期日程入試

2月:大学院入試(博士課程前期・後期)



 

2021/09/09

教英にVRデバイスが整備されました

教英にVRデバイスが整備されました。VRを使った英語教育研究については、学会等でも徐々に始まっており、これから様々な発展・展開が期待されています。

 






これからVR教材等も徐々に増えていくことが予想されます。教英でも、しっかりとこの流れに乗って(そしてその先導を切る形で)、日本の英語教育の発展に寄与していきたいと考えています!

 

ちなみに、教英に整備されたVRデバイスは、VR装着中の視線の動きを記録・分析することができ、教材開発はもちろんのこと、様々な方向性へ研究が展開できる優れものです。この装置を使って一緒にいろいろな研究をしてみませんか?


高校生のみなさん、そして大学生のみなさん、教英でこれからの時代の新しい英語教育について一緒に学び、さらにその発展に一緒に取り組んでみませんか。スタッフ、在学生一同、みなさんと一緒に学び、研究できることを楽しみにしています!


教英ではこれから以下の入試関連行事があります。

11月:広島大学光り輝き入試(AO入試)

2月:前期日程入試

2月:大学院入試(博士課程前期・後期)

 

2021/08/24

教室にも電子黒板が設置されました!

5月に教英の演習室に電子黒板が入ったことをご紹介しましたが(http://hirodaikyoei.blogspot.com/2021/05/blog-post_28.html)、この度、教英の授業でよく使用する教室にも大きな電子黒板が入りました。


 


教育現場にはどんどんと新しいテクノロジーが入ってきており、これからの英語の先生はそういったテクノロジーをうまく利用しながら授業を行うことが求められます。教英は、そのような新しい時代の英語教員の養成を行うべく、環境を整備しています。

 

学生のみなさんには電子黒板を使いながら模擬授業を行うなど、新しい形の英語授業の練習をしてもらえたらと思います。また、そのような実践を通して、電子黒板の活用法やその効果に関する研究にも取り組んでもらえたらと思います。

 

高校生のみなさん、教英で新しい英語授業の形について一緒に模索してみませんか。みなさんと一緒に新時代の英語教育について一緒に学べることを楽しみにしています!

 

教英ではこれから以下の入試関連行事があります。スタッフ一同みなさんをお待ちしています!

11月:広島大学光り輝き入試(AO入試)

2月:前期日程入試

2月:大学院入試(博士課程前期・後期))

2021/08/13

全国英語教育学会に参加した学部生の感想

87日(土)から8日(日)にかけて行われた全国英語教育学会には、教英の学部生も多数参加しました。オンライン学会になったことで、例年よりも気軽に参加することができました。この度、学会に参加した4年生の学生にその感想を記事として寄せてもらいました。

 

 第46回全国英語教育学会に参加し、英語教の指導法、教員養成、学習方略や授業実践についての研究発表を拝聴しました。

 今回の学会発表の授業実践の研究が特に印象に残っています。大学4年生になり、進路や進学を考える際、自身の大学での学びを活かして自信をもって教師としてやっていけるのだろうかという不安を感じる場面がありました。ですが、現在現場で働いている教師の方も、その方の問題を見つけて、実践の中で解決方法を模索して研究していることがわかりました。大学で学んだことの中にすべての解決策があるわけではなく、現場に出てから担当する学級によって解決策は異なるということを感じ、現場での実践研究の重要性に気づくことができました。話すこと、書くことの産出技能における授業実践についてのお話を聞きました。言語活動のデザインについて、生徒の成長により効果的なものは何か、生徒のニーズ、課題にあった活動は何か、などの目の前の生徒に合わせた実践研究で、現場に出たのちも研究する向上心を持ち続けることの素晴らしさを感じました。

 また、自身の興味のある分野の研究や、そうでない研究など幅広く発表を聞くことができ、英語教育の様々な要素から考える良い機会になったと感じています。私が実験に参加した研究の発表も聞いたりして、興味深いお話を聞くことができ充実した二日間になったと思います。

 

教英では、3年生から卒業研究に関わる授業が始まります。また、1年生の段階から英語教育研究ということを意識した授業が行われています。例年、多くの学生が大学院に進学し、英語教育研究に従事しています。結果として、教英はこれまでたくさんの英語教育研究者を輩出してきました。OBOGが日本各地の大学で研究者として活躍し、英語教育に関する専門的な授業を通して英語教員及び英語教育研究者の養成に関わっています。また、研究力を備えた中高の英語教員も多く輩出し、日本各地でリーダー的な教員として様々な研究プロジェクトを行っています。

英語教育についてはまだわからないことだらけです。高校生のみなさん、一緒に教英で英語教育について学び、さらに研究を通して新たな知の創造に従事してみませんか。スタッフ一同、みなさんと一緒に学び、研究できることを心待ちにしています!楽しい先輩も、みなさんのことを待っていますよ!

 

教英ではこれから以下の入試関連行事があります。

816日~22日:オンラインオープンキャンパス※

(要事前申込:申込締切2021815() 24:00) 

11月:広島大学光り輝き入試(AO入試)

2月:前期日程入試

2月:大学院入試(博士課程前期・後期)

※新型コロナウィルス感染防止の観点から、今年度の現地開催のオープンキャンパスは中止となりました。ですが、上記の期間中にオンラインオープンキャンパスが行われます。詳しくは以下のリンク先をご参照ください。

https://www.hiroshima-u.ac.jp/oc/event

 


 

2021/08/08

初めての学会発表

8月7日から8日にかけて、全国英語教育学会がオンラインで開催されました。教英の大学院生のみならず、日本で英語教育について研究をしている研究者全員にとっても大きな行事の1つです。今回、この学会で発表をした院生に、記事を書いてもらいました。とても有意義な発表になったとのこと、とてもうれしく思います。


 この度、全国英語教育学会第46回長野研究大会(オンライン開催)にて、「Computerの特性を活かした英語学力評価問題の開発に関する調査-情報を読み取って自分の意見を書くプロセスの評価事例-」というタイトルで口頭発表を行いました。今回は発表までの準備や当日の発表の様子を中心にお伝えできればと思います。

 発表することを決めたのはM24月ごろで、それまでにM1の後半から研究計画を立て、データをとれる段階まで進めていました。指導教員の松浦先生と話し合い、より幅広く多くの人に自身の研究を知ってもらうために、地区学会ではなくいきなりですが全国で共同発表することを決断しました。また、本調査の前に行った予備調査の結果を分析・整理したものを発表することにしました。5月には発表に応募するために要旨(400字程度)を作成し、発表が採択された後は、分析結果をまとめながら予稿集(2ページ)の作成に取り組みました。並行して、本調査の計画を立て、実施するなど67月はかなりタイトなスケジュールでしたが、ゼミで、得られたデータ、分析結果について議論しながら、発表の準備も少しずつ進めていました。本調査の基礎データを整理し終えた後は、再び予備調査のデータを分析し直し、発表1週間前までにはスライドの第1案を作成し、発表練習を通して、修正していきました。指導教員の松浦先生とはリハーサルを2回し、研究結果、考察の提示方法や発表の流れなどさまざまな角度からご指導ご助言いただきました。また、昨年教英で博士号をとられた先輩からもスライドについてご助言をいただけました。院生の方にも練習に付き合っていただき、なるべく緊張以外の面では不安のないように前日まで入念に準備をしました。

学会発表当日は、朝早い時間帯での発表でした。本番では、これまでご指導ご助言いただいたことや聞いていてくださる方を意識しながら発表することができました。発表後は限りある時間ではありましたが、全国でもテスティング・評価に関して著名な先生方からご質問、ご意見をいただくことができ、とても光栄でした。すこしでも自分の研究に関心をもっていただくことができたのではないかと実感しております。

次回は9月に日本教科教育学会全国大会で本調査の結果の一部に関して発表予定です。また、今後はぜひ論文執筆・投稿にも挑戦していきたいと思います。これからも積極的に発信していけたらと思っておりますのでどうぞよろしくお願いいたします。

M2  新美 徳康



みなさんも教英に入って自身の研究成果を学会で発表してみませんか。様々なテーマでのびのびと研究することができます。指導体制やサポート体制もしっかり整っています。みなさんと一緒に英語教育について探求できることを楽しみにしています!

2021/07/29

教英HPがリニューアルしました!

この度、コンテンツを追加する形で、教英HPのリニューアルを行いました。

広島大学大学院人間社会科学研究科・教育学部英語教育学講座 (hiroshima-u.ac.jp)


具体的には以下のコンテンツを追加しています。 

     カリキュラムのページに授業紹介を追加しました(学部と大学院両方に追加しています)

     就職・進路のページに先輩から後輩へのメッセージを追加しました

     キャンパスライフのページに「教英生の1日に密着」と「教英生の1年間」を追加しました

 

リニューアルしたHPをご覧いただき、教英での生活をイメージしていただけたらと思います。コロナ禍の中にはありますが、教英はできる範囲でフル稼働中、学生も充実した日々を送っています!

 

これから以下の入試関連行事があります。

 

8月:オープンキャンパス

11月:広島大学光り輝き入試(AO入試)

2月:前期日程入試

2月:大学院入試(博士課程前期・後期)

 

教英で英語教育はもちろんのこと、教育一般や英語についてもぜひ一緒に学びましょう!スタッフ、在学生一同、みなさんと教英で一緒に学べることを楽しみにしています。

 


2021/07/20

大学院入試の出願期間が始まりました!

教英が所属している人間社会科学研究科教師教育デザイン学プログラムへの出願期間が始まっています。

 

出願期間:令和3年7月16日(金)~令和3年7月26日(月)

試験日   :令和3年9月   8日(水)・9日(木)

合格発表:令和3年9月22日(水)

 

詳細については、以下のリンク先をご覧ください。

https://www.hiroshima-u.ac.jp/gshs/m-sinnrikyouikunihonngonyuushi

 

スタッフ一同、みなさんと一緒に英語教育について研究できることを楽しみにしています。たくさんの方からの出願をお待ちしております!



2021/07/15

大学院生の論文が『中国地区英語教育学会研究紀要』で学会賞を受賞しました!

 

今年の3月に大学院博士課程前期(修士課程)を修了した中原瑞公さんの論文が『中国地区英語教育学会研究紀要』という学術誌に掲載されたことを先月ご紹介しました。この度、中原さんの論文が、中国地区英語教育学会誌学術論文賞と新人奨励特別賞をW受賞しました。この学術誌に論文を投稿しているほとんどの人が現役の大学教員であるということを考えると、このことは本当にすごいことです。教員としても大変誇りに思いますし、現役の大学院生にも大きな励みとなります。

この度、中原さんに記事を書いてもらいました。

 

修了生(教英27)の中原です。今年3月に博士課程前期を修了し、現在は福岡県内の高校で教員として働いています。

この度、博士課程前期在学中に執筆した学術論文「英語教育における『異文化理解』の語られ方を問い直す」が、『中国地区英語教育学会研究紀要』第51号において学術論文賞と新人奨励特別賞に選ばれました。25年生きてきて、何かで賞をいただくのは初めてのことです。とても光栄に思います。

10月には第52号への論文投稿が控えています。働きながらの執筆になりますので、査読を通過するところから難しくなると思いますが、今回の受賞を励みにして頑張ります。

中原 瑞公

 



中原さん、本当におめでとうございました。中原さんの研究テーマはかなり挑戦的なテーマでした。ですが、そのようなテーマの論文で学会賞を受賞したというのは、本当にすごいことです!高校で教員を行いながらの論文執筆はとても大変だとは思いますが、これからもぜひ研究を続けていってほしいと思います!

教英では、英語教育に関する自分自身の問題意識に応じて自由に研究テーマを選ぶことができます。王道の研究テーマから挑戦的テーマ、さらにはマニアックな研究テーマ、いずれも大歓迎です。教英で一緒に英語教育に関して追究してみませんか。研究をサポートする指導体制は整っていますし、研究発表奨励金制度も整いました。研究で使用するリソースも豊富に整備されています。ですので、安心してのびのびと自分の研究に没頭することができます!

博士課程前期(修士課程)の入学試験は9月と2月に、博士課程後期(博士課程)の入学試験は2月に行われます。みなさんと一緒に英語教育について多角的な観点から研究できることを教員、在学生一同楽しみに待っています!

 

2021/07/02

教英に研究発表奨励金の制度が創設されました

主に教英の同窓生からなる広島大学英語教育学会の資金を元に、この度研究発表奨励金の制度が創設されました。教英に所属する大学院生と学部生が、国内または国外の学会で研究発表を行う際に、学会登録料、参加料および交通費を支給するという制度になります。国内発表で5万円、国外発表で10万円を上限に補助を受けることができます。

 

教英では、充実した研究サポートが整っています。ぜひ一緒に英語教育について研究しませんか。

 

修士課程の大学院入試は9月と2月に、博士課程の入試は2月に実施されます。みなさんと一緒に英語教育の未来を考えることができることをスタッフ在学生一同楽しみにしています!




2021/06/17

博士課程所属の学生の論文が国際誌に掲載されました

現在博士課程に在学中のKriss Langeさんの共著論文が、Studies in Second Language Learning and Teaching (SSLLT)に掲載されました。Krissさんは、International Review of Applied Linguistics in Language Teaching (IRAL)でも近日中に論文が掲載予定です。Krissさんは、日本人英語学習者がリスニングが苦手である要因として、機能語(代名詞や前置詞など文法的な働きをする語)の聞き取り能力に着目し、その関係性について研究をしています。このたび、SSLLTに掲載されるまでのプロセスについて記事を書いてもらいました。国際誌への投稿を考えている人にはとても有益な情報だと思います。ぜひ参考にしてください。


Two Long Years to Get Published

By Kriss Lange

 

I’m a graduate student in the doctoral program at Hiroshima University and in this blog post I’ll try to describe the experience of publishing my research article, “Exploring the relationships between L2 vocabulary knowledge, lexical segmentation, and L2 listening comprehension” in the online journal, Studies in Second Language Learning and Teaching (SSLLT). The researcher who co-authored this paper with me, Joshua Matthews, is much more experienced than I am at writing and publishing research so his advice and support was very helpful. I hope to share some of this information with you. We opted for a free online journal because we hoped the article would be more accessible there. Checking the following website for the SJR number (or impact factor) of the journal is helpful when decided where to submit to (https://www.scimagojr.com/journalrank.php?category=3310). The journal SSLLT currently has a SJR rank of 1.37. The time from first submitting the article to publication in the journal took about 2 years.

We first submitted the paper on the 8th of November 2018 to the SSLLT journal’s website. The submission guidelines were checked to make sure the paper was under 8,000 words and the abstract was 150-200 words etc.. After creating an account on the journal’s website, I uploaded the manuscript, three appendices and a cover letter to the submission portal. We received the first round of feedback from two reviewers in early June 2019. I probably wrote to ask for status updates every 3 months or so. I didn’t write more often because I didn’t want to bother the editor too much. The journal was updating its website at that time and I was also concerned that our manuscript had been lost somehow. I’m still not sure why the first round of responses from the reviewers took long.  

The two anonymous reviewers for our study each sent a list of about 20 comments in a word document. The reviewers indicated the location that these comments referred to in the manuscript by page and line number. In a new “Response to reviewers” document, I first wrote a short message thanking the reviewers for their helpful comments. Then, I gave each reviewer’s comment a number and tried to politely and thoroughly respond to each one. If the manuscript was changed based on the reviewer’s comment, I indicated the change with colored text in the new revised manuscript and also in the “Response to reviewers” document with the location indicated by page number and line number. In addition to various other revisions to the manuscript, one of the reviewers requested that the number of participants in the study be increased to at least 110 in order to satisfy requirements for multiple regression analysis. I was able to collect data from the same first-year course that participated in the previous year’s study so I had two years of data from two classes of about 60 first-year students. However, the data collection and analysis took some time and I wasn’t able to resubmit the manuscript and associated documents (cover letter etc.) until September 23, 2019; about four months after getting the reviewers’ comments.

I received the second round of reviewer comments on February 16th, 2020 after about five months had passed. A number of changes to the manuscript were again requested but I could resubmit the revised manuscript in about two months (May 13, 2020). In early July I sent an email to the editor to ask about the status of the paper. We didn’t receive the third round of reviewer comments until about September. However, by this point the manuscript had few revisions that needed to be made. Based on the reviewer’s comments, I suspect that one or both the people reviewing our article had changed at some point during the review process but I was not informed by the editor of any changes to the review team. There was a final proofreading stage in which we could check for mistakes and make small changes to the final format of the article. The article was finally published toward the end of December 2020. Getting the article in press certainly took much longer than I thought it would.

For us researchers trying to get published in major journals, I would recommend first that keeping detailed records is important. Getting a research article published is a long process, taking at least a year I’d guess, and it is easy to forget various details along the way. Organizing our folders and files with clear names and dates is helpful. Now, I assume that I’ll forget almost everything (I will eventually!) and I try to remember to add detailed notes to the top of my research-related documents to help me remember their contents. I’d also suggest trying to model your manuscript based on articles that are already published in a particular journal. Making sure your research fits with the interests of the journal also seems to be important.

I’ve heard that although replication studies are generally acknowledged to be important to do, not many researchers attempt them. Reproducing an important study in the Japanese context could be a shortcut to getting published as the fundamental aspects of the study, such as the design and correct statistical analyses, are already established. A quick Google scholar search brought up two that might be informative (listed at the end). Finally, I think not getting discouraged by critical feedback and staying persistent is important. If one journal rejects our article, we can always try another and another until someone takes it. I hope to take my own advice here by keeping good records and being organized, modelling my research on high-quality published articles, attempting replication studies and being persistent. I hope this brief record of my experience publishing a research article in an international journal was helpful and please feel free to contact me by email (k-langeあっとu-shimane.ac.jp). Good luck to us!

Webb, S. (2016). Learning vocabulary through meaning-focused input: Replication of Elley (1989) and Liu & Nation (1985). Language Teaching49(1), 129-140.

Schmitt, N., Cobb, T., Horst, M., & Schmitt, D. (2017). How much vocabulary is needed to use English? Replication of van Zeeland & Schmitt (2012), Nation (2006) and Cobb (2007). Language Teaching50(2), 212-226.    


教英では、このように最先端の研究を行っている院生がたくさん在籍しています。みなさんも一緒に英語教育に関する新しい知を生み出してみませんか。

修士課程の大学院入試は9月と2月に、博士課程の入試は2月にあります。みなさんと一緒に研究できることをスタッフ・在学生一同楽しみにしています!




2021/06/04

大学院生の論文が『中国地区英語教育学会研究紀要』に掲載されました

今年の3月に大学院博士課程前期(修士課程)を修了した中原瑞公さんの論文が『中国地区英語教育学会研究紀要』という学術誌に掲載されました。この学術誌には査読があるのですが、見事そのプロセスを突破し、掲載されることとなりました。教員としてはとてもうれしい限りです。大学院で行った研究成果を整理した論文になります。この度、著者の中原さんに記事を書いてもらいました。

 

20213月に博士前期課程を修了しました中原瑞公です。学部から博士前期まで6年間、「教英」で学びました。在学中は大変お世話になりました。

さて、この度、『中国地区英語教育学会誌』に「英語教育における『異文化理解』の語られ方を問い直す」と題する学術論文が掲載されることになりました。この論文では、エドワード・サイードの主著『オリエンタリズム』を引用しながら、「自文化/異文化」という二項対立が孕む問題を「批判的」に論じています。「異文化理解」の授業の方法や内容を扱うものではなく、「異文化理解」にまつわる「当たり前を問う」ことをめざした論文です。次は、続編として、英語教育における「異文化理解」言説において頻出する「多様性」や「寛容」などのことばに焦点を当て、その問題点を考察する論文を書こうと考えています。

修士論文プラスαで成果を残すことができ、嬉しく思います。博士前期で学んでいる(学ぶことを考えている)皆様も、そのすぐれた研究を、ぜひ学外に向けて積極的に発信していってください。「若い力」を発揮して、共に英語教育研究をよりよいものにしていきましょう。

中原 瑞公


中原さんは現在高校で教員をされていますが、研究活動も精力的に継続されています。今年の35日には、第7回言語文化教育研究学会で、『批判性を育むための英語教育―消滅危機言語問題をテーマに問いを立てることを通して―』というタイトルで研究発表をされていますし、626日に行われる中国地区英語教育学会でも『批判的視点から「異文化理解」を捉え直す』というタイトルで研究発表をされる予定です。

教英では、英語教育に関する自分自身の問題意識に応じて自由に研究テーマを選ぶことができます。王道の研究テーマから挑戦的テーマ、さらにはマニアックな研究テーマ、いずれも大歓迎です。教英で一緒に英語教育に関して追究してみませんか。研究をサポートする指導体制は整っていますし、研究で使用するリソースも豊富に整備されています。ですので、安心してのびのびと自分の研究に没頭することができます!

博士課程前期(修士課程)の入学試験は9月と2月に、博士課程後期(博士課程)の入学試験は2月に行われます。みなさんと一緒に英語教育について多角的な観点から研究できることを教員、在学生一同楽しみに待っています!

 


 

2021/05/28

教英の演習室に電子黒板が入りました

現在、多くの学校現場で普及しつつある電子黒板が教英の演習室にも入りました。イメージとしては、プロジェクターのついたホワイトボードといった感じで、パソコンをそのプロジェクターにつないで使います。専用ペンを使ってホワイトボード上でPCが操作でき、書き込んだり、それを保存したりすることもできます。



これからの英語教員は、電子黒板を使った授業スキルが求められます。学生のみなさんは、ぜひこの電子黒板を使って、ICTを使った新しい形の授業を練習してもらえたらと思います!

 

2021/05/14

博士課程後期を終えて

昨年度末で教英の博士課程後期を修了し、『日本人英語学習者を対象とした語用論的知識測定法の開発:電子メールにおける「依頼」発話行為に着目して』という論文で博士号を取得された梅木璃子さんに記事を寄せてもらいました。以下は、梅木さんに寄せてもらった記事です。


今回この3年間の博士課程を振り返ると,まだ整理しきれていない部分もありますが,この経験を通して,主に「視野を狭めること」,また「視野を広げること」の大切さをより学ぶことができたと感じています。これらは修士課程を修了した際も感じていたことですが,博士課程を終えた今考えてみると,どれだけ大切なことかがより理解できているように思います。

「視野を狭めること」は,博士課程において何かを深く追求することの過程であると捉え,私は博士課程を過ごしました。修士課程に比べて博士課程における研究は,より細かい部分に焦点を当てなければいけないため,何かを深く追求していけばいく程,自分がいかに無知であるかに気付かされます。このように,自分が知らないことに真剣に向き合い続けることは簡単なことではなく時に孤独にも感じましたが,「視野を狭めること」に出来る限り向き合ったことで,博士論文という大きな研究に一貫性を持たせることができたのではないかと感じています。

また,「視野を広げること」について,博士論文では「視野を狭めること」が多くなるからこそ,積極的に視野を広げるための機会を持つよう意識しました。視野を広げるために,周りの多くの方々からご助言等いただきました。そのように視野を広げるよう心掛けたらからこそ,俯瞰的に自身の論理展開の妥当性を確認することができたと感じています。例えば,視野を狭めるあまり,執筆してみると読み手にとって解釈し難くなってしまうことが多々ありましたが,多角的な視点から意見をいただくことで文章の推敲を深めることができました。

こうして書き出してみると,ありきたりな内容になってしまいましたが,視野を狭めたり視野を広げたりすることは,何かを追求することや何かについて深く考えることにおいて,非常に重要であると再認識することができました。こうして,何とか博士課程を無事に終えることができましたが,今後ともより深く何かを追求し,より深く考えるために,視野を狭め広げ続けて,研究活動に励みたいと思います。


博士号の取得おめでとうございます!本コースで多くのことを学ばれたとのこと、大変うれしい限りです。今後も英語教育研究に邁進してもらえたらと思います!

博士課程後期の入学試験は2月に実施されています。教英で一緒に英語教育について追求してみませんか。教員スタッフは全力でみなさんの研究をサポートいたします!みなさんと一緒に研究できることを楽しみにしています。


2021/05/07

新入生ガイダンス行事で平和記念公園を訪れました

教英では、例年4月にFWT(Freshman Welcome Tour)と呼ばれる新入生ガイダンス行事が行われています。そして、その中で平和記念公園を訪れて平和学習を行うことが恒例となっています。今年度、引率役を務めて下さった樫葉みつ子先生から、その時の様子の記事を寄稿いただきました。とても貴重な学びの機会になったようで、うれしい限りです。


新入生ガイダンス行事が2年ぶりに実施されることになり,その一環で,1年生と引率役の3年生数名は,4月下旬の日曜日に広島市内の平和記念公園を訪れました。新型コロナの影響で人出がめっきり減っている公園内では,広島平和記念資料館やモニュメントをじっくりと見て回ることができました。改めて知った原爆の実相と,春の緑と光あふれる公園の景色とは余りにも対照的で,初めて訪れた新入生だけでなく,だれしもが,これからの未来に思いを馳せずにいられなかったことでしょう。英語教育を広島大学で学ぶことの意義を考える貴重な一日になったものと思います。





2021/04/22

1年生、元気に授業を受けています!

水曜日の午前は、今タームの1年生生活の中心である教養ゼミという授業が行われています。これから4年間でどういうことを学んでいく必要があるのか、有意義な大学生活を送るためにどのようなことを考えていく必要があるのか、など、教英生活を送る上で大切なことを毎週学んでいます。

 

今回は、管理人が語学面でどのようなことを学ぶ必要があるのかということをお話しました。4年間で行うべき学びのビジョンを少しでもイメージしてもらえることができたらと思います。

 

みなさんとても元気に教英生活をスタートできている姿が見れて、とても安心しました。以下はその時の様子です。(カメラのスペースの関係で、最前列の両端のみなさんは画面から切れてしまいました。。。。すみません!)

 

1年生、みんな元気です!学年間でもだいぶなじんできたみたいです!



2021/04/16

オンラインレクリエーションが開催されました

今年の新入生は、大学生活を送る上で、オンライン会議ツールの使い方にもなじんでおく必要があります。今回、教英3年生が中心となって、学生交流とレクリエーションを兼ねて、新入生がオンラインツールになじむための企画を行ってくれました。この企画を中心に進めてくれたT君に写真と記事を寄稿してもらいました。

 

 

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47日の14:00からzoomでオンラインオリエンテーションが開催されました。新入生のチューターである松浦先生のご挨拶から式が始まり、新入生の挨拶では、出身地や趣味などをみんなに話していただきました。また式の後半では、3学年混同で少人数のグループに分かれてオンラインゲームを楽しみました。新入生のみんなは緊張しながらも笑顔で楽しんでくれていたようです。

 

今回の企画を機に、学年を超えた教英の親睦が深められることを期待しております。

 

下の画像は各グループでゲームを楽しんでいる写真と、オンラインオリエンテーション最後に撮った記念写真です。





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写真にはぼかしをかけていますのでわかりづらいかと思いますが、笑顔いっぱいの新入生があふれています。すばらしい教英生活のスタートを切ってくれたのではないかと思います。教員としてもうれしい限りです。これからも、感染対策を取りつつ、教英のいろいろな人たちと交流し、大学生活を楽しんでもらいたいと思います。

 

教英、とても楽しいところですよ!高校生のみなさん、一緒に教英で学びませんか。楽しい先輩がみなさんを待っています!


卒業論文中間発表会を開催しました!

すっかり時間が経ってしまいましたが、先月 4 年生の 卒業論文中間発表会を開催しました。今年度もみんなが独創的な研究に取り組んでいます。中間発表会には 3 年生も参加しました。質疑応答は基本的に学生同士が行いました。大変、有意義な時間となりました。   【管理人のゼミ生の...