2021/05/14

博士課程後期を終えて

昨年度末で教英の博士課程後期を修了し、『日本人英語学習者を対象とした語用論的知識測定法の開発:電子メールにおける「依頼」発話行為に着目して』という論文で博士号を取得された梅木璃子さんに記事を寄せてもらいました。以下は、梅木さんに寄せてもらった記事です。


今回この3年間の博士課程を振り返ると,まだ整理しきれていない部分もありますが,この経験を通して,主に「視野を狭めること」,また「視野を広げること」の大切さをより学ぶことができたと感じています。これらは修士課程を修了した際も感じていたことですが,博士課程を終えた今考えてみると,どれだけ大切なことかがより理解できているように思います。

「視野を狭めること」は,博士課程において何かを深く追求することの過程であると捉え,私は博士課程を過ごしました。修士課程に比べて博士課程における研究は,より細かい部分に焦点を当てなければいけないため,何かを深く追求していけばいく程,自分がいかに無知であるかに気付かされます。このように,自分が知らないことに真剣に向き合い続けることは簡単なことではなく時に孤独にも感じましたが,「視野を狭めること」に出来る限り向き合ったことで,博士論文という大きな研究に一貫性を持たせることができたのではないかと感じています。

また,「視野を広げること」について,博士論文では「視野を狭めること」が多くなるからこそ,積極的に視野を広げるための機会を持つよう意識しました。視野を広げるために,周りの多くの方々からご助言等いただきました。そのように視野を広げるよう心掛けたらからこそ,俯瞰的に自身の論理展開の妥当性を確認することができたと感じています。例えば,視野を狭めるあまり,執筆してみると読み手にとって解釈し難くなってしまうことが多々ありましたが,多角的な視点から意見をいただくことで文章の推敲を深めることができました。

こうして書き出してみると,ありきたりな内容になってしまいましたが,視野を狭めたり視野を広げたりすることは,何かを追求することや何かについて深く考えることにおいて,非常に重要であると再認識することができました。こうして,何とか博士課程を無事に終えることができましたが,今後ともより深く何かを追求し,より深く考えるために,視野を狭め広げ続けて,研究活動に励みたいと思います。


博士号の取得おめでとうございます!本コースで多くのことを学ばれたとのこと、大変うれしい限りです。今後も英語教育研究に邁進してもらえたらと思います!

博士課程後期の入学試験は2月に実施されています。教英で一緒に英語教育について追求してみませんか。教員スタッフは全力でみなさんの研究をサポートいたします!みなさんと一緒に研究できることを楽しみにしています。


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