広大は8月4日で前期の期末試験期間が終了し、夏季休業期間に突入しました。
大学や院生、教員はこれから夏の学会シーズンとなりますが、一足早く、前期のうちに国際学会への参加がありました。M1の上原壮司さんに、参加レポートを提出してもらいました。
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この度、6月11日から6月14日にかけてソウル国立大学で開催されたWorld Creativity Conference 2026(以下、WCC)にて、ポスター発表の形式で自身の研究を発表させていただきました。実際に現地で国際学会に参加し発表するのは今回が初めてだったため、緊張や不安もありましたが、結果として非常に実りのある4日間となりました。様々な視点からのフィードバックや共同研究のお誘い、学会誌への論文投稿に関するお話など、国内の学会ではなかなか得られない貴重な機会を数多くいただくことができました。本記事では、4日間の学会での出来事や学びについてご紹介できればと思います。
私の研究では「創造性(Creativity)」という概念を中心的に扱っています。非常に単純化して説明すると、創造性は、①アイデアを数多く生み出す力と、②生み出したアイデアの中から適切なものを選び出す力の二つから構成されると、多くの創造性研究で定義されています。私は、この創造性という概念が英語学習、特にスピーキング能力の向上に活かせるのではないかという仮説のもと、様々な視点からその可能性を検討しています。
今回参加した学会は、その名の通りCreativityを主たるテーマとする学会であり、英語教育や言語教育分野の参加者は多くありませんでした。これまでにも学会発表を行う機会はありましたが、「自分の研究テーマの中心にある創造性そのものを扱う学会には参加したことがない」と気づき、普段身を置いている英語教育研究の文脈から少し離れた場で知見を得たいと考えたことが、今回参加したきっかけでした。
学会では4日間にわたり研究発表が行われ、各日3回程度のKeynote Presentation(招待講演)も実施されていました。発表は部屋ごとにテーマが分かれており、参加者が自分の興味に応じて発表を聞きに行くスタイルでした。私は個人的に認知科学や脳波研究、神経科学に関心があったため、それらの分野の発表を中心に聴講しました。
そこでまず実感したのは、世界レベルの研究の質の高さでした。研究設備や機材だけでなく、研究の着眼点や手法も非常に洗練されており、どの発表も大変刺激的でした。実は私の発表は3日目だったため、最初の2日間で世界レベルの研究に触れ続けた結果、自信を失いかけた場面もありました。しかし、それほどまでに多くの発表が印象的だったとも言えます。また、研究そのものの質に加えて、発表者のプレゼンテーション力にも大きな刺激を受けました。私が見た発表者の多くは会場内を歩き回りながら聴衆に問いかけ、聴衆も積極的に反応するなど、非常にインタラクティブな雰囲気で発表が進められていました。質疑応答も活発で鋭く、「自分が発表者だったら答えるのに苦労しそうだ」と感じるような難しい質問も数多く飛び交っていました。研究者同士によるフラットかつアカデミックな議論を目の当たりにし、研究内容だけでなく発表技法の面でも多くの学びを得た4日間でした。
そうした世界の創造性研究に触れた後、いよいよ私自身の発表当日を迎えましたが、こちらもまた驚きの連続でした。これまで私が参加した学会のポスター発表では、発表者が決められた時間帯にポスターの前に立ち、その時間は参加者全員がポスター会場で発表を聞くという形式が一般的でした。しかし、今回のWCCでは、朝にポスターを掲示した後は一日中そのまま展示し、興味を持って見ている方を見かけたら自ら声をかけて説明するという形式が採用されていました。
そのため、ポスターの前に常駐していない発表者もおり、非常に自由度の高い発表形式でした。有難いことに、私のポスターには常に見学者が訪れてくださり、多くの研究者の方々から貴重なコメントをいただくことができました。ポスター発表の運営方法の違いによるカルチャーショックを感じるとともに、他者の発表を聞きに行きながら何度も自分のポスターに戻って説明を行うという、これまでに経験したことのない発表スタイルを体験することができました。
最後に、懇親会についても少しご紹介したいと思います。毎日18時から19時にかけてSocial Gathering Eventが開催され、多様な分野の研究者と気軽に交流する機会が設けられていました。私のポスターを見てくださった方々も多く、会場では多くの研究者から声をかけていただきました。キャリアに関する相談や投稿先ジャーナルについての助言など、多くの刺激と学びを得ることができました。また、共同研究に関するお話もいただき、今後海外の研究者と継続的に研究動向や最新情報について交流できる機会を得られたことも、大きな収穫の一つでした。
この場をお借りして、今回私の研究に貴重なフィードバックをくださった教英の皆様に心より感謝申し上げます。今後も様々な場面で学びを深め、教英の一員として恥じない研究活動ができるよう、一層精進していきたいと思います。
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コロナ禍以降、学会の開催形式を「一部オンライン」とする学会もあり、国際学会への参加が容易な時代となりました。しかし、この度上原さんが経験したような人とのつながりや、今後の研究トピックの創発は、対面学会に参加してこそ得られたものでしょう。今後のさらなる活躍に期待しています!
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