2026/08/06

大学院生 国際学会への参加

広大は8月4日で前期の期末試験期間が終了し、夏季休業期間に突入しました。

大学や院生、教員はこれから夏の学会シーズンとなりますが、一足早く、前期のうちに国際学会への参加がありました。M1の上原壮司さんに、参加レポートを提出してもらいました。

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この度、6月11日から6月14日にかけてソウル国立大学で開催されたWorld Creativity Conference 2026(以下、WCC)にて、ポスター発表の形式で自身の研究を発表させていただきました。実際に現地で国際学会に参加し発表するのは今回が初めてだったため、緊張や不安もありましたが、結果として非常に実りのある4日間となりました。様々な視点からのフィードバックや共同研究のお誘い、学会誌への論文投稿に関するお話など、国内の学会ではなかなか得られない貴重な機会を数多くいただくことができました。本記事では、4日間の学会での出来事や学びについてご紹介できればと思います。




私の研究では「創造性(Creativity)」という概念を中心的に扱っています。非常に単純化して説明すると、創造性は、①アイデアを数多く生み出す力と、②生み出したアイデアの中から適切なものを選び出す力の二つから構成されると、多くの創造性研究で定義されています。私は、この創造性という概念が英語学習、特にスピーキング能力の向上に活かせるのではないかという仮説のもと、様々な視点からその可能性を検討しています。


今回参加した学会は、その名の通りCreativityを主たるテーマとする学会であり、英語教育や言語教育分野の参加者は多くありませんでした。これまでにも学会発表を行う機会はありましたが、「自分の研究テーマの中心にある創造性そのものを扱う学会には参加したことがない」と気づき、普段身を置いている英語教育研究の文脈から少し離れた場で知見を得たいと考えたことが、今回参加したきっかけでした。


学会では4日間にわたり研究発表が行われ、各日3回程度のKeynote Presentation(招待講演)も実施されていました。発表は部屋ごとにテーマが分かれており、参加者が自分の興味に応じて発表を聞きに行くスタイルでした。私は個人的に認知科学や脳波研究、神経科学に関心があったため、それらの分野の発表を中心に聴講しました。


そこでまず実感したのは、世界レベルの研究の質の高さでした。研究設備や機材だけでなく、研究の着眼点や手法も非常に洗練されており、どの発表も大変刺激的でした。実は私の発表は3日目だったため、最初の2日間で世界レベルの研究に触れ続けた結果、自信を失いかけた場面もありました。しかし、それほどまでに多くの発表が印象的だったとも言えます。また、研究そのものの質に加えて、発表者のプレゼンテーション力にも大きな刺激を受けました。私が見た発表者の多くは会場内を歩き回りながら聴衆に問いかけ、聴衆も積極的に反応するなど、非常にインタラクティブな雰囲気で発表が進められていました。質疑応答も活発で鋭く、「自分が発表者だったら答えるのに苦労しそうだ」と感じるような難しい質問も数多く飛び交っていました。研究者同士によるフラットかつアカデミックな議論を目の当たりにし、研究内容だけでなく発表技法の面でも多くの学びを得た4日間でした。


そうした世界の創造性研究に触れた後、いよいよ私自身の発表当日を迎えましたが、こちらもまた驚きの連続でした。これまで私が参加した学会のポスター発表では、発表者が決められた時間帯にポスターの前に立ち、その時間は参加者全員がポスター会場で発表を聞くという形式が一般的でした。しかし、今回のWCCでは、朝にポスターを掲示した後は一日中そのまま展示し、興味を持って見ている方を見かけたら自ら声をかけて説明するという形式が採用されていました。


そのため、ポスターの前に常駐していない発表者もおり、非常に自由度の高い発表形式でした。有難いことに、私のポスターには常に見学者が訪れてくださり、多くの研究者の方々から貴重なコメントをいただくことができました。ポスター発表の運営方法の違いによるカルチャーショックを感じるとともに、他者の発表を聞きに行きながら何度も自分のポスターに戻って説明を行うという、これまでに経験したことのない発表スタイルを体験することができました。


最後に、懇親会についても少しご紹介したいと思います。毎日18時から19時にかけてSocial Gathering Eventが開催され、多様な分野の研究者と気軽に交流する機会が設けられていました。私のポスターを見てくださった方々も多く、会場では多くの研究者から声をかけていただきました。キャリアに関する相談や投稿先ジャーナルについての助言など、多くの刺激と学びを得ることができました。また、共同研究に関するお話もいただき、今後海外の研究者と継続的に研究動向や最新情報について交流できる機会を得られたことも、大きな収穫の一つでした。


少し長くなりましたが、以上が4日間の学会で得た経験の一部です。今回このような実りある経験ができたのは、間違いなく教英の先生方、先輩方、同級生、後輩など、多くの方々の支えがあったからです。渡航前には、大学院の授業等を通して研究内容やポスターの構成について数多くのフィードバックをいただきました。英語教育分野以外の学会での発表であったため、どのような評価や反応をいただけるのか不安もありましたが、現地では多くの研究者から丁寧かつクリティカルなコメントをいただくことができました。


この場をお借りして、今回私の研究に貴重なフィードバックをくださった教英の皆様に心より感謝申し上げます。今後も様々な場面で学びを深め、教英の一員として恥じない研究活動ができるよう、一層精進していきたいと思います。


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コロナ禍以降、学会の開催形式を「一部オンライン」とする学会もあり、国際学会への参加が容易な時代となりました。しかし、この度上原さんが経験したような人とのつながりや、今後の研究トピックの創発は、対面学会に参加してこそ得られたものでしょう。今後のさらなる活躍に期待しています!



★入試関連情報★

今年度の入試情報が公開されています。

教英で一緒に英語教育について学び、研究してみませんか。

  • <開催中>オープンキャンパス<開催中>
    ・8月7日(金)開催の教育学部プログラムに関する詳細はこちら
    ・一部のプログラムには予約なしで参加可能です。
  • 学部入試(詳細はこちら
    ・入学者選抜に関する要項、広島大学光り輝き入試の要項が公開されました
  • 大学院入試
    博士課程前期:9月入試の出願期間は終了しました
    博士課程後期:現在は旧情報が掲載されています。

2026/07/09

3年生 模擬授業練習会

 学部3年生が自主的な模擬授業練習会を開催しています。

立ち上げに携わったメンバー(3年生堀さん)から、会の紹介をしてもらいました。

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3年生は、これまで模擬授業をする機会が十分になかったと感じており、模擬授業をする機会を確保するための自主勉強会を立ち上げることにしました。草薙先生に相談させていただいたところ、教具や教室、模擬授業や勉強会レジュメを用意していただき、実行に移すことができました。



この模擬授業練習会では以下の2つを目標にしています。

  • 夏に控えている教育実習に向けて、授業づくりや授業そのものを経験する機会を増やし、英語教師になるための力を磨く。
  • 教育実習に向けて意識を高める。

毎週月曜日の3・4コマの時間に、各週2~3人の学生が先生として準備した授業を実際に行っています。生徒役の学生は、授業を受けながら指導案や授業展開の評価を行います。模擬授業終了後、評議会を実施して改善を図っています。


教育実習が目の前の目標ではありますが、指導力・授業力を持った教師になること長期目標と捉えています。教英全体を巻き込み、全員が成長できる時間、場所にしていきたいです。

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この他にも4年生は教員採用試験に向けた勉強会を行っており、学生同士の学び合いの場が脈々と引き継がれています!


★入試関連情報★

今年度のオープンキャンパスや入試の情報が公開されています。

教英で一緒に英語教育について学び、研究してみませんか。

2026/07/03

新任教員の紹介 ◇草薙先生◇

ホフム先生に続き、新しく着任されたもう1人の先生、草薙先生に本ブログ用の自己紹介をいただきました。

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こんにちは。4月1日付けで英語教育方法学科目の担当教員として着任しました,草薙邦広です。

伝統と実績のある広大教英に参加することになり,とても光栄に思っています。

学部の担当科目は、「英語教育学概論I」「英語教育カリキュラム論」「英語教育評価論」「英語教育研究法」などです。

研究の専門は、英語教育に関わる「研究方法論」です。具体的にはデータ分析、心理統計法、数理モデリングの応用などを扱っています。「難解で厄介なことをしているのでは?」と思われがちですが、根っからの授業好きです。数理的な知見や技術を駆使して、いかに「現場の役に立てるか」を最優先に考えています。

専門領域は研究方法論のほか、文法指導、ICT活用、評価、テスト・質問紙・アプリ開発、そして行動変容アプローチなど多岐にわたります。目指すのは、「ちょっとスマートに授業を変えること」。ささやかであっても、シャープな教育環境改善を一緒に実践していきましょう。

学生の皆さん、私を存分に「道具」として使い倒してください。私は皆さんの成長を加速させるための装置です。成長の主役はもちろん皆さん自身ですが、そのプロセスには全力でコミットします。教英での学びを終えるとき、「思えば遠くまできたもんだ」と感慨深く振り返られるような、濃密な時間を一緒に作りましょう。

入学を希望されている皆さんにとっても、ここは劇的な成長を実感できる場所です。ぜひ、大きな期待を胸に飛び込んできてください。

教英の「成長加速装置」として、精一杯働きます。どうぞよろしくお願いいたします。

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現在、大学院のゼミ(通称:特研)は実施形態を拡大して実施しており、専任教員6名が出席しています。(贅沢!!)修士・博士ともに大学院生の人数も増えて、様々な研究テーマに取り組んでいます。

今年度のオープンキャンパスや入試の情報が公開されています。

教英で一緒に英語教育について学び、研究してみませんか。

2026/06/25

新任教員の紹介 ◇ホフム先生◇

教英は今年度4月に2名の教員を新たに迎えました。

そのうちの1人、ホフム先生から、本ブログ用の自己紹介をいただきました。

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Hello everyone! My name is Daniel Hougham, and I joined the English Education Program in April 2026.

Although I have worked at Hiroshima University as a full-time faculty member for the past four years, I recently transferred from the Institute for Foreign Language Research and Education to the Department of Education, Graduate School of Humanities and Social Sciences, where I now teach and conduct research in English education.

In the School of Education, I teach Communicative Writing, English Vocabulary Practice, English Pronunciation Practice, English Usage Practice, and other courses. I also teach Academic Writing for graduate students.

My connection with Hiroshima University’s Graduate School of Humanities and Social Sciences goes back further than my current appointment. I completed my Ph.D. in Applied Linguistics here at Hiroshima University, and I am delighted to continue my work here as a member of the English Education Program.

I first came to Japan around twenty years ago and have since had the opportunity to work in a wide variety of educational settings. Over the years, I have taught students of many different ages and backgrounds, from young learners to university students and working professionals. Those experiences have continually reminded me that language learning is not just about memorizing vocabulary or grammar. It is about building confidence and finding meaningful ways to communicate.

My research explores how people learn to communicate more effectively in English, including spoken communication, vocabulary learning, fluency development, and the use of technology to support language education. I am particularly interested in helping learners become more confident and independent users of English.

In my classes, I try to create an environment where students actively use English, collaborate with one another, and are not afraid to make mistakes. I believe that curiosity, persistence, and regular practice are just as important as natural ability. In fact, they may be even more important.

Whether you are already studying English or are thinking about joining Hiroshima University in the future, I hope you will find learning languages to be both rewarding and enjoyable. I look forward to meeting many of you in class and working together in the years ahead.

みなさん、こんにちは。2026年4月より英語教育学講座に着任しました、ダニエル・ホフムです。

私は広島大学で4年間、常勤教員として勤務してきましたが、このたび、外国語教育研究センターから大学院人間社会科学研究科教育科学専攻へ異動し、英語教育に関する教育・研究に携わっています。

学部では、コミュニカティブ・ライティング、英語ボキャブラリー演習、英語発音演習、英語語用法演習などを担当しています。また、大学院ではアカデミック・ライティングも担当しています。

実は、広島大学大学院とのご縁は、今回の異動よりも以前から続いています。私は広島大学で応用言語学の博士号を取得しており、現在、英語教育学講座の教員として教育・研究に携われることを大変嬉しく思っています。

私が初めて日本に来たのは約20年前です。それ以来、さまざまな教育機関で、子どもから大学生、社会人まで、幅広い学習者に英語を教えてきました。そうした経験を通して強く感じているのは、語学学習は単に単語や文法を覚えることではないということです。自信を育み、人と意味のあるコミュニケーションができる力を身につけることこそが大切だと考えています。

私の研究では、英語でより効果的にコミュニケーションを行うための学びについて研究しています。特に、スピーキング、語彙学習、流暢さの向上、そしてテクノロジーを活用した英語教育に関心を持っています。学習者一人ひとりが自信を持ち、自立して英語を使えるようになることを目標に、研究に取り組んでいます。

授業では、学生が積極的に英語を使い、お互いに協力しながら、失敗を恐れずに挑戦できる環境づくりを大切にしています。また、語学の上達には才能だけでなく、好奇心や粘り強さ、そして継続的な努力が非常に重要であり、むしろそれ以上に大切な場合もあると信じています。

現在広島大学で学んでいる皆さんはもちろん、これから進学を考えている高校生の皆さんにも、英語学習の楽しさや奥深さを感じてもらえたら嬉しいです。教室でお会いし、一緒に学べる日を楽しみにしています。

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教員が増えたことで、学部・大学院ともに教英全体が盛り上がってきています!
また、今年度のオープンキャンパスや入試の情報が公開されています。

教英で一緒に英語教育について学び、研究してみませんか。

2026/06/11

1年生教養ゼミ

今週から第2タームが始まっています。

第1タームでは、1年生向けの必修科目として「教養ゼミ」が開講されていました。
教英の教養ゼミは、アカデミックスキルとしてのレポートの作成方法や、各教員が1コマずつそれぞれの専門に関する内容等の講義・演習で構成されています。大学での学びの入口になる科目です。

この科目の一環で、学内施設の見学を行いました。その様子を一部ご紹介します。


◆広島大学総合博物館

教育学部の一角に博物館がありますが、これは「博物館本館」と言われる施設です。大学の敷地内各所にサテライト館が設置され、大学全体を広くカバーした全体が「総合博物館」となっています。

今回は、博物館本館の見学と、サテライト館を結ぶ「発見の小路」の散策に参加しました。

総合博物館本館にて
広島大学の歴史や、学術的資料の保存や管理についても教えていただきました。

カメの甲羅!

発見の小路散策
スタッフの方から、「この葉っぱは○○のにおいがします」「食べられます」といったお話があり、普段とは違った視点で植物を観察しました。

<受講生からの感想(一部)>

・今まで行ったことのある博物館は規模が大きい一方、展示品との距離が遠かったり厳重に覆われた箱の中だけのものであったりする印象があったのですが、総合博物館ではより身近に感じられるような展示の仕方が多く、小規模であることを逆に強みに変えている博物館だと感じました。

・広島大学内すべてを博物館にするという発想がおもしろくて、今まで自分がなにもしらずに生活していた場所が博物館として機能していることに驚いたし、大学内の見方が変わった。散策ではほぼ毎日通る道に生えている植物の詳しい説明や池の周辺を歩いたりして自然が豊かな広島大学をうまく有効活用しているところを実感した。

・教育棟と総科棟を結ぶ細い坂道は普段は急いで移動することが多く、植物など気に留めることもなかったので、今日柏の葉など多くの新たな発見をできたことで、これから教英の仲間の間でも通るときに話が広がりそうです。


◆中央図書館

大学は「最も高額なサブスク」などと言われることもあります。同じ授業料でより多くの学びを得ることができる場所のひとつが図書館だと言えます。この日は、東広島キャンパスに3つある図書館のうち、中央図書館を見学しました。

各教科・校種の検定教科書の棚では、自分たちが使用した教科書を見つけて、思い出話をする姿も見られました。

資料検索の方法について
各自がOPACを操作して、資料の検索方法を学びました。その図書館にある本を検索するだけでなく、他キャンパスや他大学に所蔵されいてる本や論文を取り寄せることも可能です。


地下書庫見学
中央図書館は地上3階、地下2階の大きな図書館です。地下には電動の本棚や自動書庫があり、初めて見る装置や本の香り、多様な資料の所蔵に驚きの声が上がりました。


見学の後は各自1冊以上の本を借りて、その後の授業での学びに繋げました。




2026/04/30

新入生歓迎行事を行いました。

 4月に2つの新歓行事(Welcome Party, FWT: Freshman Welcome Tour)が行われました。
教英は縦の繋がりが強く、これらの行事も2年生・3年生を中心とした先輩たちが企画・運営しています。

FWTは2日間にわたって開催されています。

1日目は構内の体育館でレク、2日目は平和記念公園を訪れての平和学習です。



レクを通して、1年生同士、1年生と上級生との親睦を深めました。



平和記念公園にて


行事の間だけでなく、日ごろ、構内でも上級生から1年生に声をかける姿が見られます。

新入生にとっては生活が大きく変わった春となりましたが、早い段階から同級生や先輩と仲良くなれて安心したという声も多いです。本ブログの管理人は、今年1年生のチューターをしています。先輩たち、本当にありがとうございました!

2026/04/03

ご入学おめでとうございます!

新入生の皆さん、教英へようこそ。

本日は令和8年度入学式が執り行われました。
ちょうど桜が見ごろの時期と重なり、気持ちの良い新年度のスタートとなりました。

週明け月曜からは、学部・学科ごとの各種ガイダンスが始まります。

教英のガイダンスでは2年生の先輩たちもサポートに入ります。
学業面や生活面、気になることをなんでも聞いてもらえたらと思います。

教員一同、そして2年生以上の先輩たちも、新入生に会えることを心待ちにしています!



大学院生 国際学会への参加

広大は8月4日で前期の期末試験期間が終了し、夏季休業期間に突入しました。 大学や院生、教員はこれから夏の学会シーズンとなりますが、一足早く、前期のうちに国際学会への参加がありました。M1の上原壮司さんに、参加レポートを提出してもらいました。 ======== この度、6月11日か...