2023/11/27

教英の大学院生が日本英文学会中国四国支部で学会発表を行いました!

英語教育は、英語教育の学会だけでなく、教育一般について研究している学会、言語学の学会、英米文学研究の学会、情報処理研究の学会、異文化コミュニケーション研究の学会、心理学の学会など、様々な学会で研究されています。教英の院生は、英語教育の学会だけでなく、自身の専門に合わせて様々な学会で研究発表や論文投稿をしています。

 

今回、修士課程1年生の形山羽奈さんが、自身の研究テーマに合わせて、主に英米文学を研究している日本英文学会中国四国支部で学会発表を行いました。以下、形山さんに今回の学会発表に関して記事を寄せてもらいました。

 

 

 

1027日、28日に日本英文学会中国四国支部の第75回大会が島根大学松江キャンパスで行われ、発表者の1人として参加しました。

 

指導教員の小野章先生や西原貴之先生のご指導や、ゼミに所属する院生の皆さんとの毎週の議論に刺激を受けて研究を進めていますが、今回その過程を発表することができ大変嬉しく思っています。この場をお借りして、皆さま、いつもご指導、ご助言ありがとうございます。また、私は他大学文学部出身の外部生ですが、今回の学会では大学時代にお世話になった先生方ともお会いでき、ご縁を感じる機会でした。

 

私の研究テーマは英語詩を用いた中高の英語教育についてで、テーマとしては比較的新しいトピックだと思います。学会では“Literature”を研究されている方が多くいらっしゃる中で、発表を聞きに来てくださる方はいらっしゃるのかな、と正直不安な気持ちもありました。ですが、興味を持ってくださった中高の先生や、授業で文学を取り入れることに関心をお持ちの研究者の方が来られ、真剣に話を聞いてくださいました。その表情を見て、気づけば熱中して話していました。質疑応答の際は、皆さんが積極的にコメントや質問をしてくださり、時間いっぱいに議論が広がりました。とても勉強になりました。また、私自身も、実際の教育現場に貢献できる研究デザインをしたいという思いがあるので、教員として働いておられる方が研究内容に興味を持って質問をしてくださったことは何より嬉しいことでした。学会での議論とは面白いものだと思い、研究への意欲が高まりました。





建設的で熱いディスカッションもでき、多くの学びがあったようです。これからもどんどんと学会発表を行ってもらいたいと思っています!われわれスタッフも全力でサポートします!

 

教英ではこれから以下の入試関連行事があります。修士課程(博士課程前期)と博士課程(博士課程後期)の入学試験は2月に行われます。教英で一緒に英語教育について研究してみませんか。教英では王道のテーマから挑戦的なテーマまで幅広く研究することができます。在学生、スタッフ一同みなさんと一緒に研究できるのを楽しみにしています!

 

2月:前期日程入試(学部入試)

2月:大学院入試(博士課程前期・後期)



2023/11/18

教英教職セミナーを開催しました!

主に教英の3年生と4年生を対象に、教英教職セミナーを開催しました。本日は3名の先生方を講師にお迎えし、英語教育について日々の仕事のことやこれから求められる英語教師の資質についてお話いただきました。とても貴重なお話を伺うことができ、管理人はもちろんのこと、学生は大変勉強になりました。

 

光田一駿 先生(東広島市立西条中学校 教諭)

中山佳奈子 先生(広島県立日彰館高等学校 教諭)

清水友晶 先生(文部科学省 国立教育政策研究所 学力調査官)

 

まずは、司会をお願いした松浦伸和先生に今回のセミナーの趣旨と講師の紹介をしていただきました。



続いて教英OBでもある教員1年目の光田一駿先生から、中学校教師の1日や、実際の授業の様子などを広くご紹介いただきました。教英3年生と4年生のみなさんは教育実習を経験していますが、それだけではなかなかわからない、教員生活の実際を170枚ものスライド(!)でご紹介いただきました。現役教英生は具体的に教職という仕事をイメージすることができたのではないかと思います。また、実際に教員採用試験の面接試験を受けた際の経験や勉強方法などについてもお話いただきました。



中山佳奈子先生には、主に高校での教員生活と日々の授業の様子をご紹介いただきました。英語が得意でない生徒にスモールステップを与えながら、粘り強く英語学習に取り組ませる工夫を事例とともにお話しいただきました。また、英語の授業に加えて、総合的な探求の時間の様子についてもご紹介いただきました。台湾の高校との国際交流や地域学習、ミュージシャンと地元ソングを作ったことなど、様々な事例をご紹介いただきました。さらに、これまでの教員生活のキャリアの中での産休や育休のことにも触れていただき、女子学生には大変参考になったのではないかと思います。



清水友晶先生には、全国学力・学習状況調査の結果を踏まえながら、言語活動や言語材料の意味を確認いただき、今求められている英語教育について説明いただきました。また、英語の授業において、生徒が自身の考えや気持ちを伝えあうことの大切さを事例を交えて説明いただきました。加えて、現在生徒の英語の正確さに課題があることに触れられ、生徒が発した英語に対して、言葉の正確さをサポートするフィードバックを与えることの大切さもご指摘いただきました。生徒に考えや気持ちを伝え合わせる実践は多く行われはじめているのですが、正確さをサポートするフィードバックが与えられている実践はまだ少ないようでした(考えや気持ちを伝え合わせるところで終わってしまっている実践が多いとのことです)。コミュニケーションでは伝達する内容が一番大切であるのは疑いようがないですが、そこでストップするのは不十分であり、生徒がより正確な英語の発話ができるように、教師が手助けをしていくことが必要とのお話でした。また、教英生へのメッセージとして、常に探求し続けることの大切さを示していただきました。




本当に内容の濃い時間を過ごさせていただきました。講師の先生方、本日はお忙しい中、本当にありがとうございました。

 

教英ではこれから以下の入試関連行事があります。教英で英語教師や英語教育研究者を目指してみませんか。スタッフ一同みなさんと一緒に勉強や研究ができるのを楽しみにしています!

 

2月:学部前期日程入試

2月:大学院入試(博士課程前期・後期)

 

2023/11/14

卒業論文中間発表会を行いました!

現在の教英では、卒論ゼミは3年生の後期からスタートします。先日、4年生による卒業論文中間発表会を行いました。4年生はおよそ1年の研究成果の中間報告を行いました。

 

また、この後期から卒業研究をスタートさせた3年生にも参加してもらって、今後の研究の参考にしてもらいました。学生同士の質疑応答もあり、緊張感もありつつのとてもよい発表会となりました。

 

広島大学では卒業論文は1月末が提出日となります。残りわずかですが、教英での4年間の学びの集大成として満足のいく論文に仕上げていってほしいと思います。

 

なお、管理人の4年生のゼミ生は今年度は以下の研究を行っています。今年度もバラエティーに富んだ研究が行われています。

 

・共通テスト英語リスニングにおける疑問文使用と波及効果・教育的示唆

・中学校用英語教科書における文化表象に関する分析

・類義語を使い分けるための語彙指導の提案

・ビデオゲームを取り入れた英語教育の検討

・中学校段階における効果的な法助動詞指導の一提案:文法化の観点から

・スポーツを話題にしたスモールトークを取り入れた英語授業:帯活動の提案

 

教英では、学生の個人的関心を中心に据えて、それを研究として仕上げていくサポートをスタッフが行います。王道の研究から尖った研究、いずれも大歓迎です!

 

教英ではこれから以下の入試関連行事があります。教英で一緒に英語教育について勉強してみませんか。スタッフ一同みなさんと一緒に勉強できるのを楽しみにしています!コロナでストップしていた教英行事も次々と再開していますので、学生生活も充実しています!楽しい先輩もみなさんを待っていますよ!

 

2月:学部前期日程入試

2月:大学院入試(博士課程前期・後期)









2023/11/04

英語教育の最先端を知るオンラインセミナー「ひと+テクノロジー+ことば シームレスな英語教育」は大盛況のうちに終了いたしました

本日、広島大学ホームカミングデーの1企画として、岩瀬俊介先生(学校法人石川高等学校・石川義塾中学校教諭・イノベーション推進部主任)と高杉達也先生(筑波大学附属中学校教諭)を講師としてお迎えし、英語教育オンラインセミナー(「英語教育の最先端を知るオンラインセミナー」)を開催しました。昨年をさらに大きく上回る人数の方に参加いただきました。今年も教育学部入学を目指す高校生、英語教員を目指す大学生、現役の英語教員、大学で教員養成にたずさわられている研究者と幅広い方にご参加いただき、大変盛況な催しとなりました。また、教英のOBOGのみなさんにも多数ご参加いただきました。

 

岩瀬先生には、カセットデッキから始まり、生成系AIが登場するまで、英語教育は各段階でそれぞれどのようなことができるようになったのかということを順を追って説明いただき、ICTや生成系AIを使い、いかにして教師の業務を軽減しながら生徒の英語力を向上させていただくのか、その実践を交えてご紹介いただきました。特にChatGPTを使った、英文・例文の作成法、指導法の想起、ワークシートの作成法、中間・期末試験の作成法、授業準備段階での利用法について具体的なアイデアを共有いただきました。さらに、授業の中でChatGPTを生徒にも使わせた実践のご紹介もいただきました。

 

高杉先生には、なぜ授業の中でICTや生成系AIを使うのか、その必然性を念頭においた実践をご紹介いただきました(通常私たちはどのアプリをどのように使うのかという問題意識に終始してしまい、なぜそれを使う必要があるのかという視点は抜け落ちがちです)。ICT・生成系AIの使用に必然性を持たせるタスク活動(オンライン広告を作成するなど)、家庭学習への利用、主体的に学習に取り組む態度を育成するための使用、テスト作成での利用について様々なサービスやアプリに言及頂きながらアイデアを共有いただきました。

 

現在の生徒にとっては、ICTや生成系AIは日常生活の一部であり、英語教育においてはもはや避けて通ることはできません。これからの英語教師は、これらをうまく有効活用し、教育に役立てていくことが求められています。今回ご提案頂いたアイデアはどれも簡単に導入できそうなものばかりであり、連休明けの授業から試してみられる参加者の方もおられるのではないかと思います。

 

また、ICTや生成系AIの利用と同時にお2人が強調されていたのは、今回のテーマにもある「ひと」という視点です。単に生徒の英文法の正確さを高めたり、語彙を増強するだけでなく、生徒の心を育てていくという人間教育の視点がこれからますます大切になってきます。この点は、昨年このオンラインセミナーで講演いただいた宮崎貴弘先生(神戸市立葺合高校教諭)のお話とも通じるところでした。時代とともに英語教育で利用されるツールは変わりますが、この視点は忘れないようにしなければなりません。そして、私たちはICTや生成系AIをうまく利用しながら、生徒と向き合う時間を確保したり、あるいはこれらのツールを使って生徒の心を育てるきっかけを演出したりしていくことが必要なのだなということを学ばせていただきました。

 

今回ご参加いただいた皆様、誠にありがとうございました。また、貴重なお話を聞かせていただいた岩瀬先生と高杉先生には、心より御礼申し上げます。

 

教英ではこれから以下の入試関連行事があります。すでに締め切られましたが、11月には広島大学光り輝き入試(AO入試)(学部入試)があります。修士課程(博士課程前期)と博士課程(博士課程後期)の入学試験は2月に行われます。教英で一緒に英語教育について学びませんか。在学生、スタッフ一同みなさんと一緒に勉強できるのを楽しみにしています!

 

2月:前期日程入試(学部入試)

2月:大学院入試(博士課程前期・後期)




2023/11/01

教英大学院生が日本国際教養学会(JAILA)若手研究助成金事業に採択されました!

この度、教英博士課程2年生の鈴木浩輔さんが、日本国際教養学会(JAILA)の若手研究助成金事業に採択されました。これまで鈴木さんが行ってきた研究が学界で大きな期待を寄せられていることを意味します。この調子でますます研究に邁進してもらえたらと思います。

 

以下、鈴木さんに記事を寄せてもらいました。

 

 

 

こんにちは、現在、教英博士課程後期に所属しております鈴木です。私は西原貴之先生のもとで、相手に特に配慮を要する日常の会話場面(何かを断る、依頼するなど)に着目しながら、日本人英語学習者のやりとりの能力について研究をしています。

 

今回、「母語における相互行為能力と第二言語における相互行為能力の関係の解明:日本人英語学習者が『断り』を行う場面に着目して」という研究テーマで、日本国際教養学会(JAILA)の若手研究助成制度に応募したところ、大変ありがたいことに採択をいただけました。JAILA若手研究助成制度は、国際教養に関する優れた若手研究者を育成することを目的とした研究助成制度で、今年度から開始されました。採用された場合、2年以内にJAILAで成果発表を行うことを条件として、上限5万円まで研究助成金をいただくことができます。JAILA自体は日本国際教養学会という名の通り英語教育が主というよりは学際的な学会ですが、英語教育を専門とする研究者も多く所属し英語教育に関する研究発表やシンポジウムも活発に行われています。私自身も昨年度学会発表を行いました。

 

JAILA若手研究助成制度のような研究助成金制度は、特に私のように日々非常勤で生活費や研究費をまかなう段階にある大学院生にとって、本当に大変ありがたく貴重な制度です。大学院生は、ぜひこうした研究助成金制度に積極的にチャレンジしていくことをおすすめいたします!

 

 

 

6月には他の院生が学会賞を受賞するなど、このところ教英では大学院生がとても頑張ってくれてます!

http://hirodaikyoei.blogspot.com/2023/07/

 

院生のみなさんがますます活躍できるようしっかりとサポートしていきたいと思います!

 

教英ではこれから以下の入試関連行事があります。すでに締め切られましたが、11月には広島大学光り輝き入試(AO入試)(学部入試)があります。修士課程(博士課程前期)と博士課程(博士課程後期)の入学試験は2月に行われます。教英で一緒に英語教育について研究してみませんか。在学生、スタッフ一同みなさんと一緒に研究できるのを楽しみにしています!

 

2月:前期日程入試(学部入試)

2月:大学院入試(博士課程前期・後期)

 

なお、教英では、2023114日(土)にホームカミングデーの1企画として、1430分から1615分まで英語教育オンラインセミナーを開催します。詳細は以下の通りです。英語教員を目指している高校生や大学生、現職の中高の英語教員の方、大学で英語教員養成に従事されている研究者の方まで幅広くご参加いただけます。なお、参加には事前申し込みが必要となります。申込期間は111日(水)(本日)までとなっております。英語教育について一緒に考えてみませんか。多くの皆様のご参加をお待ちしております。

英語教育オンラインセミナーについてのブログ記事



 

 

大学院新入生ガイダンスを行いました

学部に引き続き、大学院新入生ガイダンスも行いました。新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます! こちらは学部と違って、やはりみなさん大人の落ち着きがあります!学部から大学院にそのまま進学した人、一度学部を卒業してしばらく教員をしてから大学院に戻ってきてくれた人など様々です。各...