2020/12/18

現職教員の大学院生活

現在本コースで院生として学んでいる現職の英語教員の先生に院生生活の様子を教えてもらいました。とても充実した生活を送られているようで、管理人も大変うれしく思います。



私は昨年度、高校2年生の担任をしていましたが、今年度は大学院で勉強させてもらえるということで、受験に向けて頑張っている生徒に負けないように、日々の講義や課題に取り組んでいます。大学で勉強したのは何年も前でブランクやジェネレーションギャップを感じることも多いですが、毎日先生や他の学生さんにたくさんの刺激をもらいながら、「考えること」を楽しんでいます。

基本的に勤務校の勤務時間内は大学の院生室にいます。私の場合、朝8時25分から夕方16時55分までが勤務時間なので、授業がなければ17時過ぎには大学を出ています。普通に学校で勤務していたら学校を出るのが19時~20時だったので、昨年度までと比べると非常に早く帰れています。なので、身体的には楽ですが、頭は常に研究のことを考えているので疲労困憊です。学校でも考えることは盛りだくさんですが、ある程度の区切りを意識しながらなので、切り替えができていたように思います。今はゼミの発表に向けての区切りはありますが、研究という意味ではずっと続いていて、それがこんなに疲れるものなのか、と改めて感じています。

今年度から人間社会科学研究科が開設され、様々な分野の授業を受講できるようになりました。このことに戸惑っている学生や先生も多くいらっしゃると思いますが、この変化に一番恩恵を受けているのは現職教員なのではないかと思っています。教師になりたてのころは、専門教科の指導力向上がテーマで、一生懸命授業改善に取り組んでいましたが、経験と共に総合的な学習の時間の取組についてや、特別支援教育や教育相談などに関係する指導について、もっと勉強したいと思うようになりました。人間社会科学研究科でこれらの教育分野についての講義も受講できるようになり、これまでの経験を照らし合わせながら考えることができています。自分の英語教育についての研究と同時進行なので、負担はありますが、それ以上に今後の教育活動に生かせる授業を受けることができていることに喜びを感じています。来年度以降、大学院での学びを現場で実践していくのが非常に楽しみです。


2月に大学院入試があります。英語教育はもちろん学校教育について一緒に学びませんか。在学生、スタッフ一同みなさんをお待ちちします!



2020/11/17

卒論ゼミもいよいよ大詰めです!

早いもので第3タームも残りわずかとなりました。1022日に卒業論文発表会(今年度は初めてオンラインで実施しました!)を行ったのですが、4年生はこれから1月末の卒論締切を目指して一気に卒業論文を完成させていくことになります。ゼミも定期的に行い、現在は対面とオンラインを組み合わせた形で実施しています。

今年度はコロナの影響で例年とは全く違うゼミ活動になっていますが、4年間の学業の成果を存分に発揮しつつ、それぞれの学術的な関心に従って、卒業論文を完成させてもらいたいと思います。

ぼかしを入れていて少しわかりにくいですが、以下の写真はTeamsを使ったオンラインゼミの様子です。毎回卒論の進捗状況や疑問点などを発表してもらっています。

海外ドラマやJ-POPの英訳歌詞の英語教材としての利用可能性など、みんな大変挑戦的な研究を進めてくれています。


2020/10/30

大学院の授業のご紹介(言語・コミュニケーション表現と学習材デザイン基礎研究(英語))

 広島大学では、後期は対面授業とオンライン授業が並行して行われています。特に少人数のクラスについては、しっかりと感染対策を取りながら対面授業が行われています。

管理人も現在大学院で対面授業を担当させてもらっています。今回は、管理人が担当している授業についてご紹介します。

管理人の授業では、これまで、絵本やSFなどの英語の特徴を議論し、英語教育の中で活用する方法について議論してきました。今年度は、主にテレビゲームないしはオンラインゲームの英語に注目し、以下の書籍をみんなで輪読し、いろいろと意見交換を行っています。

Ensslin, A. (2012). The Language of Gaming. Basingstoke, UK: Palgrave Macmillan.

今後は、VRなども利用した教材も徐々に英語教育の中に入ってくると考えられ、そういったこれからの教材のあり方を考えるきっかけになればと思い、この書籍をもとに毎週ディスカッションを行っています。毎週いろいろと面白い意見が飛び出し、とても充実した授業時間を過ごさせてもらっています。

今回のコロナにより、これから英語教育の在り方も大きく変わっていくものと思われます。そういった新しい英語教育の形を自ら考え作っていく、そういった人材を本コースでは育成していきたいと思っています。

本コースでは2月に大学院入試があります。これからの英語教育について、一緒に考えてみませんか。新しい時代の英語教育を作っていくのはみなさん自身です。一緒に学びましょう。スタッフ一同、みなさんと一緒に学べるのを楽しみにしています!

 


2020/10/02

新入生対面ガイダンスを行いました

 昨日、学部と大学院の新入生に集まってもらい、新入生ガイダンスを行いました。4月にも行いましたが、新型コロナウィルス感染予防の観点から、簡素なものとせざるをえず、教員紹介などは今回初めて実施することとなりました。


学生のみなさんはとても晴れやかで、やっと大学・大学院生活が始まるという喜びに満ち溢れているように感じました。前期はオンライン授業だったのですが、そのような制限がある中でも着実に人間関係を構築してくれているようで、大変安心しました。後期からは対面授業もはじまります。(もちろん感染予防対策を取りながら)いろいろな人と交流し、充実した新生活を送ってもらうことを切に願っています。

 



2020/09/19

広大教英の卒業生(平成15年度入学生)の江澤隆輔先生が著書を出版されました!

広大教英の卒業生である江澤隆輔先生が、働き方改革に関する著書を出版されました。江澤先生は、これまでにもご著書を出版され、このブログでも取り上げさせてもらっています。


教員の働き方については今や社会的に大きな問題となっています。教英の先輩がこの問題に真正面から取り組み実践されている姿をみると、大変心強く感じます。

教英にはこのように全国的にすばらしい活躍をされているOBの先輩がたくさんいます。高校生、学部生のみなさん、教英に入学して一緒に英語教育の様々な問題に取り組んでみませんか?教員スタッフ、在校生一同、みなさんが教英に加わってくれることを心よりお待ちしています。

それでは、少し話がそれてしまいましたが、江澤先生に投稿いただいた記事を以下に掲載いたします!

教英に平成15年に入学した福井県で英語教師をしております江澤隆輔といいます。今回、岩波書店と学事出版より働き方改革に関する2冊を出版しましたので、紹介させてもらいます。また、これまで英語教育に関する本を含めて8冊出版させてもらっています。興味のある方、ぜひFacebookなどでご連絡ください。

*以下、書籍紹介*
近年、広く問題になっている学校の多忙化。日々教師の長時間労働などの状況が報じられていますが、教師本人は「どう忙しいのか」「実際どう感じているのか」などの本音は言いにくいものです。 そこで実名で今の学校の実情や、多くの先生たちの悩み・思いを、隠すことなく赤裸々に語りました。学校に興味のあるすべての方に読んでほしい一冊です。

「先生も大変なんです」
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学校で「当たり前」といわれる取組みや業務を見直す1つの方法として「エビデンスの活用」を提案。宿題、制服、指導案等、事例ごとに対話&ワーク形式で紹介しました。【学級経営/小・中・高校教師対象】  

「学校の時間対効果を見直す!」
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2020/05/08

教英生のTOEIC成績、4年間で飛躍的向上


2019年末に、広大生の英語力の向上実績が発表されました。それによると、SGU採択後、2016年に期待値(TOEIC730点以上)が設定されて以来、順調に英語力が向上していることがわかりました。

とりわけ、教育学部教英生の英語力が全体平均値を牽引しており、2018年度には68.1%の学部生が基準値を上回りました。また、在学中の伸びを見てみると、2016年度生は4年間で平均値が115点も向上していました。

もちろん、これは受験した学生の得点平均であることは忘れてはなりませんが、留学研修や各学生個人の努力による成果と言えるでしょう。今後とも英語力のさらなる向上を期待したいと思います。

高校3年生の皆さん、教英で一緒に勉強しませんか。教英では、英語そのものはもちろん、英語の指導法、英語の文学作品、英文法、発音など幅広く学ぶことができます。みなさんも、しっかりと英語力を伸ばすことができると思います。在学生、スタッフ一同、みなさんをお待ちしています!


2020/04/24

オンラインゼミを始めました!


新型コロナウィルスの影響で世界中で大変な日々が続いています。新学期が始まりましたが、広島大学ではすべての授業がオンラインで行われています。

教英では、大学院に通称「特研(とっけん)」と呼ばれる授業があります。この授業では、毎週1人の院生が自分の研究について進捗状況などを報告し、お互いに討議を重ねます。大学院での研究をよりよいものにしていくことを目的とした授業で、大学院生活の中心となります。本来であれば、毎週決まった時間に演習室に集合して授業を行っているのですが、今学期はスカイプを使って授業を行っています。

やはり対面式と比べて少し不便なところもあるのですが、教英ではできる範囲で学習活動・研究活動を継続することができています。

以下の写真は小野章先生と管理人の合同ゼミの様子です。今回は、大学院2年生の学生が「日本人高校生を対象とした英語リズム指導法の再検討:模倣型指導と視覚分析型指導を用いた比較研究」というテーマで発表を行ってくれました。音声を反復(リピート)させる指導と、リズムを自分で分析させる指導で、それぞれの指導が高校生にどのような効果をもたらすのかを検討する研究で、とても実践的かつ示唆に富む研究でした。今後の展開が楽しみです。

みなさんも、教英で一緒に英語教育について研究してみませんか。スタッフ・在校生一同、みなさんをお待ちしています!

2020/04/06

2020年度英語文化系コースに入学された新入生のみなさん、ご家族の皆様へ

02生(2020年度入学生)のチューター、樫葉みつ子です。

伝統ある広島大学教育学部の英語文化系コースへのご入学、誠におめでとうございます。広大な敷地の中で多くの優秀な人材が学んでいる広島大学でしっかり学び、この4年間で高められるだけ自分を高めてください。

今年の新入生24人は、広島県だけでなく主に西日本の各地から集まってくれました。今は知らない同士でよそよそしいですが、早く慣れて友情を育んでほしいと思います。

とは言え、人との通常の交流を控えなくてはならない困難な状況下です。新入生の大半は一人暮らしを始めたばかり。寂しさに加えて、大学生活への希望より不安の方が大きいだろうと思うと気の毒でなりません。みなさんのご家族もさぞや心配な思いをされていることと想像します。この難局を乗り越えるために、人とつながって、助け合って、賢く対処して参りましょう。

広島大学では、大学のHP等で必要な情報を発信しています。英語コースの事務、大石さんから直接みなさんにメールで情報提供も行っています。みなさんのチューターとして、樫葉の方からも「もみじ」に連絡事項を掲示しています。これらの情報をキャッチして利用してください。また、わからないことや困ったことがあれば、遠慮せずに、問い合わせたり「助けて!」と人に頼ったりしましょう。人に頼るのは恥ずかしいことではなく、とても重要な社会的スキルです。

いつもの教英(教育学部英語文化系コースの略)らしい、活気あるキャンパスライフをみなさんに体験してもらえる日が早く来ますように。

新入生のみなさん、教英へようこそ!

新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。今回は、新型コロナウィルス感染拡大の関係で、じっくりとひとりひとりの新入生の方とお話できていませんが、事態が収束したらぜひそういう機会を設けたいと思います。

みなさんが入学されたコースは通称「教英」と言われていて、学部1年生から修士学生、博士学生、そして教員まで非常にたてのつながりが強いコースです。本来であれば、すでにいろいろな先輩とも知り合いになりつつあるタイミングではあるのですが、現在のこの社会情勢ではそれがかないません。もし何かわからないこと、不安に思うことがあれば教員・スタッフに連絡してください。

みなさんの教英生活が実り多いものになるよう、教員・スタッフ一同頑張っていきたいと思います。みなさんといろいろとお話しできるのを楽しみに待っています!

2020/03/31

深澤清治先生からご退職のメッセージをいただきました


本日(331日)で教英を定年退職される深澤清治先生からも記事をよせていただきました。長年にわたり、教英生の指導にご尽力いただき、ありがとうございました。これからも私たち教英を温かく見守っていてください。いつまでもお元気で。そして、長い間、本当にお疲れさまでした。



令和23月吉日

卒業生、修了院生のみなさんへ

-定年退職のごあいさつ-

 深澤 清治

今年の3月末で広大を定年退職することになりました。1993年に前任地から広島大学に来て27年間、本当にお世話になりました。すばらしい学生と志を同じくする同僚に恵まれ、広大教英に来てよかったと思いながら、今日を迎えました。

Good students are hard to find, harder to leave, and impossible to forget.

この言葉は、エジンバラ市内のショップで手に取ったカードにあったものです。この中のstudentsを、friendscolleaguesに変えてもよさそうです。

一つの心残りは、もっともっと卒業、修了生のみなさん、一人ひとりと関われたらということでした。いろいろな便利なコミュニケーションツールができてきましたが、私はやはり顔を見合わせてのやりとりが一番おもしろかったと思います。教えたつもりが教えられ、わかったつもりがわかっていないことをみなさんとのやりとりでわかりました。

心配なコロナウィルス、西日本での集中豪雨などの自然災害に見舞われたこの数年間でした。毎日の安全が脅かされたとき、私たちはどうしたらよいか戸惑うばかりです。一つの正解にたどり着くことをがんばった時代から、誰も正解を教えてくれない、ネットには答のない時代に私たちは生きているようです。苦い経験から何を学ぶから問われていると思います。

Experience is a hard teacher.  She gives the test first and the lessons afterwards.

みなさんの2年間は、3年間は、4年間はどうでしたか? あのとき、こうしておけば良かった、と後悔することは誰にでもたくさんあります。悩んでも過ぎた日は残念ながら返ってきません。入学したあの頃の未来を生きているみなさんができることは、これからをどう生きることではないでしょうか。

You can’t change your past, but you can change your future.

いろんな意味で,学生時代はたくさんの人たちから守られている時代です。それに気づくことが大人だと思います。思いもしなかったような厳しいことがあると思いますが、その日一日を大切にして、その中で、なりたい自分、ありたい自分をぜひ探してそれに向かって少しずつ進んでください。「人の為に」動くと案外力の出るものです。

Learn from yesterday, live for today, and hope for tomorrow. A. Einstein

最後に、みなさん一人ひとりが健康で、やりがいのある人生を過ごすようエールを送ります。忙しくなりますが、時には広大キャンパスを訪ねてみて下さい。

講座の先生方、そして卒業生、修了生にこれまでの感謝を込めて。


2020/03/27

築道和明先生からご退職のメッセージをいただきました

3月末で教英を定年退職される築道和明先生から記事をよせていただきました。長年にわたり、教英生を熱心にご指導いただき、ありがとうございました。いつまでもお元気で、そしてこれからも教英を温かく見守っていてください。長い間、本当にお疲れさまでした。



教英の学生の皆様,教職員の皆様,ありがとうございました


20203月末をもって広島大学大学院教育学研究科を定年退職することになりました。2011年の4月に配置替えによって,外国語教育研究センターから教育学研究科へと移りました。わずか9年間という短い期間でしたが,多くの意欲ある学生の皆さんと出会い,また,熱心に研究・教育にあたっておられる先生方と共に働くことができました。講座事務の大石由美子さんにも色々助けていただきました。あっという間の9年でしたが,大変有意義に過ごすことができました。自身が卒業・修了した母校でもありますので,その分思い入れも強かったかも知れません。

さて,教英を去るにあたり,二つのことをお伝えします。

一つは,どのような組織であれ,人の上に立つ際に留意していただきたい点です。これは,私自身が過去に何度か小さな組織の長になった経験に基づいています。第一に「孤独に耐えうる精神力」です。大小様々な決定を日常的に求められる立場に立つ覚悟とそうした決定に対する責任を担うという姿勢です。第二に,組織内外からの批判,(理不尽なものも含めての)非難にまずは耳を傾けるということです。逆ギレや,即座の反論は何も創造的な営みを生みません。まずは,聴く,そこから次の一手を考えるということです。

二つ目は,癌患者やその家族の心理相談にあたってこられている清水研先生のご著書(『もしも一年後,この世にいないとしたら』(文響社)から学んだメッセージ,「mustよりwant」を生きる柱にするということです。周囲から求められる期待であったり,要求に応えなければならないと義務感に基づく行動が ‘must’であるなら,もちろんそうした要請を考慮に入れた上で,自身の心の声を聴き,それに従う ‘want’に基づく日々を送ることも必要ではないかと年を取るにつれて思うようになりました。教員というのは,ある意味「良い人」を周囲からも求められます。その「良い人」像に自身の声を押しつぶしてまで従うと息苦しくなってくるのかも知れません。かと言って,好き放題に生きようと唱えているのではありません。あくまで社会の規範などに従った範囲の中で,自分は何のために生きているのかを問い,その声に時には従うことも大切ではないかと思うのです。

最後に,教英の今後がさらに発展・充実し,卒業生・修了生をはじめ,未来の教英の入学生の幸せを祈って,Bon Voyage!   

築道 和明

2020/03/24

卒業・修了おめでとうございます


昨日、広島大学では卒業式・修了式が行われました。いつもであれば、教英は午後から卒業生、修了生、教員が一同に会して、卒業証書授与式を行うのですが、今回は新型コロナウィルス対策の関係で、ゼミごとでの実施となりました。卒業・修了に関する様々なイベントも中止となり、特別な形での一日となりました。

このような状況ではあったのですが、広島大学を巣立っていく学生の皆さんは、とても晴れやかで、キャンパス全体はお祝いムード一色でした。新型コロナウィルス対策をする中で、様々な工夫をしながらのお祝いでした。嬉しさと寂しさの入り混じった奇妙な気持ちになるのも毎年のことです。

もう来週には、新年度となり、卒業生・修了生のみなさんはそれぞれの場所で社会人の一歩を踏み出すこととなります。どうぞ健康に気をつけて、新生活を大いに楽しんでください。そして、近くに寄られた際にはぜひ教英にも元気な姿を見せてください。スタッフ一同、陰ながら皆さんを応援しています!卒業・修了おめでとうございました!

2020/02/14

築道和明先生・深澤清治先生の最終講義が行われました


214日(金)に、築道和明先生と深澤清治先生の最終講義が行われました。平日の午後であったにもかかわらず、大変多くの方にご参加いただきました。現役の学生に加えて、懐かしい顔ぶれもたくさんあり、大変和やかで楽しい最終講義となりました、

まずは、築道和明先生の最終講義が行われました。小野章先生とともに入場され、小野章先生からご挨拶があったあと、司会の松浦伸和先生から築道先生のご紹介がありました。


築道先生の演題は「一人の英語教師として歩む―回顧と展望」で、築道先生の英語との出会いのエピソードから始まり、1英語学習者・1教育学部学生としての学習歴についてお話しただきました。さらに、新任高校教師時代に経験された迷いとそこから生じた問題意識、教英大学院へ進学された理由、教材開発の実践や自らが立ち上げられた英語教育研究会について当時を振り返りながらお話いただきました。英語を学ぶこと、英語教師という仕事、そして英語教育について研究することの楽しさ(それと大変さ)を改めて私たちに示してくださりました。



講義の後、講座、昨年転出された柳瀬陽介先生、元ゼミ生から花束の贈呈があり、ご退場されました。





続いて、深澤清治先生の最終講義が行われました。小野章先生とともに入場され、小野章先生のご挨拶および松浦先生から深澤先生のご紹介がありました。



深澤先生は「異文化的共感をめざした英語教育と私:なぜ日本人が英語を学ぶのか」というテーマで、ご自身がこれまで行ってこられた異文化間語用論研究を中心にお話いただきました。深澤先生は、「私たちは異文化について学ぶことで初めて日本人になれる」という信念のもとこれまで研究を続けて来られました。そして、異文化的empathyを得ることの重要さを私たちに示してくださいました。さらに、何と今後取り組まれたい研究テーマもお示しくださいました!今後は「非母語話者間の英語使用の語用論的分析」「(日本の英語教育に多大な貢献をしたにも関わらず忘れられた存在となっている)A. S. Hornbyの研究」に取り組まれたいとのことです。私たち残された者も負けないようにしっかりと研究をしていかなければなりません。



深澤先生にもこれまでの感謝を込めて、講座、柳瀬陽介先生、元ゼミ生、深澤先生が従事されていた留学プログラムの提携先の大学より、花束の贈呈があり、その後ご退場されました。




本当にあっという間の最終講義でした。もっとお二人の先生のお話を聞きたいとみなさん思われたことと思います。最終講義の後、多くの方が築道先生と深澤先生の元へ行かれお話をされていました。その後、広島大学内のリトルマーメイドカフェに場所を移して、卒業生・修了生を中心に退職記念パーティーが開かれました。多くの方がご参加され、楽しい時間をお過ごしになりました。話しは尽きることなく、二次会もあったと伺っています。


築道先生、深澤先生、これまで教英を支えてくださり、本当にありがとうございました。先生方が抜けられた穴はなかなか埋めることができませんが、残されたスタッフで教英をよりよい学びの場とすることができるように頑張っていきたいと思います。これからも温かく教英を見守り続けてください。本当に長い間、お疲れさまでした。


2020/02/06

博士課程院生 梅木璃子さんの研究が『英語教育』誌に掲載


英語教育学専修・博士課程2年の梅木璃子さんの研究が、大修館書店発行『英語教育』誌20202月号に、「英語電子メールにおける依頼表現の使用傾向」と題して紹介されました(pp. 66-67)。同誌の英語教育研究最前線(Cutting-edge research)と名付けられた特集記事で、概要は以下のとおりです。


【概要】本調査では,日本人英語学習者による電子メールにおける依頼表現の使用傾向を検証した。依頼を円滑に行うことが状況的に困難である度合い(状況負荷)が異なる4つの場面を設定し,談話完成課題を行った結果,より状況負荷が高い場面において,間接的な表現の使用が高頻度に見られた。また,より状況負荷が低い場面において,直接的な表現の使用頻度が比較的高くなる傾向が観察された。


若い研究者として、他の院生のみなさんも学会発表などをとおしてこれに続くよう期待しています。

また、来年度大学院進学を考えているみなさん、このようなすばらしい先輩がおられる教英で一緒に勉強・研究をしてみませんか。スタッフ・院生一同、みなさんをお待ちしています。



2020/01/23

築道和明先生・深澤清治先生最終講義のプログラムが決まりました


長年にわたり教英を支えてくださった築道和明先生と深澤清治先生が、20203月末をもって定年退職されることとなりました。とても寂しくなりますが、教英スタッフ一同、感謝の気持ちをもってお二人の先生を送り出したいと思います。つきましては、以下の日時と場所にて両先生の最終講義を開催いたします。

日時:令和2214日(金)12時半~15時半
場所:広島大学教育学部L104


演題
築道和明先生「一人の英語教師として歩む―回顧と展望 」(12:3013:50
深澤清治先生「異文化的共感をめざした英語教育と私」(14:0015:20


事前参加申し込み等は不要です。また、当日受付等もございません。多数の方のご参加をお待ちしております。


2020/01/22

エディンバラ大学留学プログラム説明会を開催しました


もうこの時期になりました。1年が経つのはとても早いです。今回は参加者は7名と少し寂しいのですが、記念すべき第30回目の派遣となります。1991年から開始したこのプログラムですが、おかげ様で30年間続けてこれることができました。延べ600名もの教英生がこのプログラムに参加し、現在日本の各地で英語教員として生徒の指導にあたっています。

また、このプログラムは今回JASSO2020年度海外留学支援制度(協定派遣)に採択されました!いくつか要件はあるのですが、このプログラムに参加する学生にはJASSOより奨学金が支給されます!学生にはエディンバラという素晴らしい場所で様々な英語文化体験をしてきてほしいと思います。

大学院新入生ガイダンスを行いました

学部に引き続き、大学院新入生ガイダンスも行いました。新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます! こちらは学部と違って、やはりみなさん大人の落ち着きがあります!学部から大学院にそのまま進学した人、一度学部を卒業してしばらく教員をしてから大学院に戻ってきてくれた人など様々です。各...