今年の3月に大学院博士課程前期(修士課程)を修了した中原瑞公さんの論文が『中国地区英語教育学会研究紀要』という学術誌に掲載されました。この学術誌には査読があるのですが、見事そのプロセスを突破し、掲載されることとなりました。教員としてはとてもうれしい限りです。大学院で行った研究成果を整理した論文になります。この度、著者の中原さんに記事を書いてもらいました。
2021年3月に博士前期課程を修了しました中原瑞公です。学部から博士前期まで6年間、「教英」で学びました。在学中は大変お世話になりました。
さて、この度、『中国地区英語教育学会誌』に「英語教育における『異文化理解』の語られ方を問い直す」と題する学術論文が掲載されることになりました。この論文では、エドワード・サイードの主著『オリエンタリズム』を引用しながら、「自文化/異文化」という二項対立が孕む問題を「批判的」に論じています。「異文化理解」の授業の方法や内容を扱うものではなく、「異文化理解」にまつわる「当たり前を問う」ことをめざした論文です。次は、続編として、英語教育における「異文化理解」言説において頻出する「多様性」や「寛容」などのことばに焦点を当て、その問題点を考察する論文を書こうと考えています。
修士論文プラスαで成果を残すことができ、嬉しく思います。博士前期で学んでいる(学ぶことを考えている)皆様も、そのすぐれた研究を、ぜひ学外に向けて積極的に発信していってください。「若い力」を発揮して、共に英語教育研究をよりよいものにしていきましょう。
中原 瑞公
中原さんは現在高校で教員をされていますが、研究活動も精力的に継続されています。今年の3月5日には、第7回言語文化教育研究学会で、『批判性を育むための英語教育―消滅危機言語問題をテーマに問いを立てることを通して―』というタイトルで研究発表をされていますし、6月26日に行われる中国地区英語教育学会でも『批判的視点から「異文化理解」を捉え直す』というタイトルで研究発表をされる予定です。
教英では、英語教育に関する自分自身の問題意識に応じて自由に研究テーマを選ぶことができます。王道の研究テーマから挑戦的テーマ、さらにはマニアックな研究テーマ、いずれも大歓迎です。教英で一緒に英語教育に関して追究してみませんか。研究をサポートする指導体制は整っていますし、研究で使用するリソースも豊富に整備されています。ですので、安心してのびのびと自分の研究に没頭することができます!
博士課程前期(修士課程)の入学試験は9月と2月に、博士課程後期(博士課程)の入学試験は2月に行われます。みなさんと一緒に英語教育について多角的な観点から研究できることを教員、在学生一同楽しみに待っています!
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