2017/03/08

2017年第41回ITCを通しての感想


以下は、学部生主宰の英語合宿  (ITC) のチーフをやってくれたS君の感想です。S君、原稿をありがとうございました。

ちなみに下にある "first penguin"とは、水に最初に飛び込むペンギンのことで、果敢にリスクを取る人のメタファーとなっています(参考 http://www.cmu.edu/randyslecture/honor/)。 

40年間の伝統にあぐらをかくことなく、毎年毎年この行事を進化させてくれている学生さんたちを教員としては本当に誇りに思っています。




他の教員と共に、管理人も合宿の一部に参加しました。




加えて管理人は合宿の様子を約350枚の写真に収めました。

今回、その写真を整理しながら学生の皆さんの笑顔を見ていて、カメラマン役をできる教員って幸せだなと改めて思いました。

それではS君の感想をどうぞ。





*****


一年間の様々な教英行事の中でも一、二を争うほどの最大行事であるITC(Intensive Training Course)を今年も1月半ばに開催しました。ITCとは簡単に言うと、日本語禁止、All in Englishで三日間を過ごすキャンプです。教英の一〜三年生で行うもので、二、三年生が劇やロールプレイング、ディベートなどの8つのアクティビティを分担して企画し、それらのアクティビティを通して英語を使うことの楽しさを学び、英語を体験的に学習するという楽しい合宿です。

私が考えるところのITCは、同じ志を持つ仲間たちと、楽しく「英語」を使う練習をし、社会性や協調性を身につける場ではないかと考えています。私も含めた学部三年生にとっては幹部学年としての最後の行事で、募る想いもありながらも最後の行事を楽しめるよう長い期間を掛け準備し、盛大に楽しみました。



 今年のITC全体のテーマはThe state-of-the-art of active learningと決め、それぞれのアクティビティが最新鋭のアイデアを以て、参加者の意欲を引き立て、楽しくかつ積極的に英語を使える場を提供しよう、というものにしました。約二年も関わりを持った二、三年生が集まってアイデアを出し合うと、画期的なアイデアが数多く生み出され、参加者だけでなく企画する側も楽しく参加できる合宿となりました。アクティブラーニングの風潮が高まっている現状の教育を顧みても、この合宿ほどアクティブラーニングを成功させているものはないのではないか、と思います。

 そして、もう一つ私はチーフとして、一つ目標に掲げていたものがあります。去年は一参加者としてITCに参加したわけですが、今年は企画者として、チーフとしてこのITCに臨みました。私は教英の三年生の中でも、さほど英語ができる方でもなく、集団を前に適切な英語で指示したり、前に立って話したりする必要があるITCもチーフを任せても大丈夫なのかという不安が周囲にはあったのではないかと思います(実際に自分でも不安でした(笑))。ですが、こんな自分だからこそ後輩たちに教えられるものがあるのではないかと思い、チーフを志願しました。



経験上、下級生、特に一年生はこのITCという行事に対して不安感というものを知らず知らずのうちに感じてしまいます。その不安感から無口になったり、自分を表現することを恥ずかしがったりしてしまう、というようなことが起きてしまいます。そのような事態を避けるべく、私はチーフとして、「ファーストペンギンになる」という目標を掲げました。教英の中では英語がそこまでできない私が先頭に立って、時には間違った英語を話しながらも英語を使うことを楽しみ、積極的に活動に取り組む姿を見せれば、後輩たちのそういった不安を取り除けるのではないかと思ったからです。

 「失敗から学ぶことはたくさんあるし、記憶に残る」と、開会式の際に柳瀬先生が私の背中を押してくれたこともあり、後輩たちは先輩たちの支援を受けながらも、たくさん失敗をしながらも積極的にこの行事に取り組んでくれたように思います。

行事の最後に渡された色紙に書かれてあった後輩たちからのそれぞれのメッセージを読んでいると、初めは縮こまっていた一年生が「楽しかった」「悔しかった」「まだまだだなと思った」などという感想を記してくれ、また二年生からは、ITCを通して来年を見据えた感想やコメントを記してくれました。一年生も二年生も感じたものは違えども、幹部学年の色が最大限に出たこの集大成の行事を通して、何かを吸収して帰って行ってくれたのではないかと都合よく解釈しています(笑)。





 準備、本番ともに沢山苦労しましたが、こんな無鉄砲で要領が良くないチーフであってもITCをやり遂げることができたのは、沢山の人々の支えのお陰です。私達を激励し実際に現地まで足を運んでくださった教授の方々を始め、暖かく見守ってくださり、沢山助言をしてくださった先輩方、支えてくれた同学年の仲間、一緒にスタッフとして動いてくれた二年生、一生懸命に参加してくれた一年生と、このITCに関わってくれたすべての人に感謝でいっぱいです。

特に、大して英語ができないのにも関わらずITCのチーフをやりたい、という私のわがままを承認し、支えてくれた同学年の皆には本当に感謝しています。集団の中で、トップに立って指揮するという経験を、教英という素晴らしい集団の中でできたことは私の今後の人生にとっての大きな功績になると確信しています。もうじき学年が一つずつ上がり、私達三年生はそれぞれの夢に向かって性根を入れて動き初め、教英行事に関わることも少なくなっていくわけですが、これからの後輩の活躍を願い、新歓合宿やITCにも顔を出しに行けたらと思っています。




 勝手ながらこの場を借りてもう一度、ITCに関わってくれた方々に感謝の言葉を述べて、感想文の終わりとしたいと思います。本当に有難うございました。




 つたない感想文でしたが、最後までご精読有難うございました。



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