2025/02/21

教英学部生の研究プロジェクトが国際学会プレゼンテーションに採択されました!

カビール先生ゼミで共同研究として取り組んでいる研究プロジェクトが国際学会での研究発表に採択されました!この度、そのプロジェクトに関わっている4年生に、プロジェクトグループを代表して記事を書いてもらいました。

 


 

皆さん、こんにちは。教英4年の平田歩です。私たち4人(カビール先生、3年 上原壮司、4年 内藤星渚、そして私)で取り組んだプロジェクトについて、2025 Scientific Program Committee for the International Academy for Intercultural Research (IAIR) and International Association for Cross-Cultural Psychology (IACCP) にてペーパープレゼンテーションを行うことが決定しました!

発表タイトルは、“Exploring Associations between Self-Efficacy in Intercultural Communication, Working Memory Updating, Vocabulary Knowledge, and Oral Imitation Performance: An Online Behavioral Experiment” です。

このプロジェクトの内容は、私の卒業論文にも大きく関わってくるのでの私の卒論の内容も交えながらお話ししたいと思います。

〈私の卒業論文について〉
私の卒論のタイトルは、“Examining Associations Between Working Memory, Language Proficiency Background, and Elicited Imitation in English” です。内容を簡単に説明すると、Elicited Imitation Task (EIT) のパフォーマンス(英文を聞いてそれを模倣して発音すること)と、N-Back Test によって測定されたワーキングメモリー、LexTALE によって測定された英語熟達度の間にどのような関係があるのかを調べました。最終的な目的は、EITを教育現場で活用するための基盤を築くことです。EITがどのような認知スキルと関係しているのかを明らかにすることで、言語評価ツールとしての有効性を検証することを目指しました。

〈今回のプロジェクトについて〉
今回のプロジェクトは広島大学教育学部共同研究プロジェクトの一環であり、結果についてはこちらのリンク20254月から見られるようです。

今回のプロジェクトでは、私の卒論で調べた関係性に加えて 異文化コミュニケーションにおける自己効力感(SEIC) にも焦点を当てました。特に、自己効力感(SEIC)が高い人は、どのような行動パフォーマンスを示すのか? という点に着目し、EITのパフォーマンス、N-Backによるワーキングメモリスパンとの関連を調査しました。

この研究成果をもとに、20256月にブリスベンでの学会にて発表してきます!

カビール先生のゼミでは、自分の研究に熱心に取り組める環境が整っており、他学部・コースのゼミの方々と共同ミーティングも行うことができました。音声学・バイオメカニクス・心理言語学の研究室にお伺いして、お話を伺うことで実験の設計やデータ分析のスキルを学ぶことができました。特に、実験ビルダーソフトのGorillaを使った行動課題の作成や、Rを用いたデータ処理・分析 にも挑戦し、研究だけでなく、実践的なスキルも習得できました。

学部生としてこのようなプロジェクトに携われたことを大変光栄に思います。私が1年生の頃には想像もしなかった貴重な経験を得ることができ、とても刺激的で有意義な時間でした。このような機会を与えてくださったカビール先生に心より感謝申し上げます。ありがとうございました!

 

 

学会当日は、他国の研究者といろいろと情報交換をしてきてもらえたらと思います。学部生の段階から研究に取り組んでくれる学生が増えており、とてもうれしい限りです。第2弾、第3弾といろいろな研究プロジェクトが続いていってくれると嬉しいです!

教英で一緒に英語教育について勉強・研究してみませんか。サポート体制もしっかりと整っていますので、みなさんの興味関心に応じて安心して研究を進めることができます!また、学生行事も充実していますので、研究や勉強以外の側面でも充実した学生生活を送ることができます。みなさんと一緒に学んだり遊んだりできることを在学生スタッフ一同楽しみにしています!

 


2025/02/07

卒業論文発表会を開催しました!

131日(金)が今年の卒業論文の提出締切日でした。卒業予定の4年生は全員無事に卒業論文を提出しました!



昨日、カビール先生ゼミ(英語教育への教育心理学的アプローチのゼミ)と管理人のゼミ(英語教育への英語学的アプローチのゼミ)とで合同の卒業論文発表会を行いました。教英では3年生の10月から卒業研究が始まります。みんな1年半の研究の成果を存分に披露してくれました。

 

今年も個性豊かな卒業論文が提出されました。みんながそれぞれの興味関心に沿って、しっかりとした研究を行ってくれました。質疑応答も学生同士で行ってもらい、とても活発な議論がなされました。参加してくれた3年生も積極的に質問をしてくれて、とても有意義な発表会となりました。

 

【今回の発表会でプレゼンテーションが行われた卒業論文の題目】

●高等学校英語検定教科書に含まれる新出単語の接辞分析と接辞を用いた語彙指導法の検討:Element English Communicationシリーズを例に

●中学校英語教科書の形容詞比較級の分析:英語コーパスCOREとの比較を通して

●話すこと(発表)の活動における教師のフィードバックの提案

●絵本を活用した前置詞指導研究:Monkey Monkey Where Are You?を題材として

●発話行為「断り」表現の指導の検討:ポライトネス・ストラテジーの観点から

●英語リーディング指導における思考力の育成と深い読みを促す発問の検討

●高校英語教科書における知覚動詞、使役動詞、到達・達成動詞、含意動詞の活用に関する調査:到達・達成動詞と含意動詞の授業における言語活動の提案

●コーパスと英語教科書に基づく現在完了使用実態の分析

●日本の学生アスリートが海外で活躍するために必要な英語力に関する現状調査と教育プログラムの提案

●Exploring the Relationship between Fear of Negative Evaluation in the English Classroom Context and Motivation Factors from Self-Determination Theory

●Examining Associations Between Working Memory, Language Proficiency Background and Elicited Imitation in English

 

管理人のゼミは夕方に卒業論文ゼミの打ち上げも開くことができました。本当に内容の濃い1日でした!

 

4年生のみなさんは卒業旅行に行ったり、新生活の準備をしたりと忙しい毎日になるかと思います。有意義な春休みを過ごしてもらえたらと思います。

 

4年生の皆さん、お疲れさまでした!

 

教英で一緒に英語教育について勉強しませんか?今回の記事はカビール先生ゼミと管理人のゼミの発表会についてですが、他に英語教育方法学のゼミ、文学を使った英語教育研究のゼミも行われています。王道な研究からクセの強い研究まで、学生は自分の興味と関心に沿って研究を行うことができます!一緒に研究・勉強できるのを在校生・スタッフ一同楽しみにしています!








2025/01/30

博士課程後期の大学院生が国際学会で発表を行いました!

少し前のことになるのですが、教英博士課程後期に在籍されている鈴木浩輔さんと勝久愛さんが、AsiaTEFL International Conferenceという国際学会で発表を行いました。今回、学会の様子や経験をまとめてもらいました。

 

 

 

皆さんこんにちは。広大教英の博士後期課程に所属している鈴木浩輔と勝久愛です。20241115日~17日にタイのChiang Rai Rajabhat大学で開催された the 22nd AsiaTEFL International Conferenceにて発表をしてきました。以下,発表,その他国際会議の雰囲気,国際会議参加に係る支援制度について共有をいたします。



〈発表について〉

AsiaTEFLの国際会議は毎年アジアの様々な国で開催され,今年は“Equity, Diversity and Inclusivity in ELT”ELTにおける公平性,多様性,包括性)をテーマにアジア各国の参加者が実践,政策,研究などに関する知見を共有していました。

 

私たちの発表タイトルは “Analysis of Pragmatic Aspects in Current Japanese High School English Textbooks”で,高校英語教科書「論理・表現I」の教科書に出現する発話行為や語用論的情報を量的に分析した結果を報告しました。

 

発表に向けて,まず20244月頃に申し込みをし,翌月に採択の連絡を受けました。お互い社会人ドクターかつ住まいも離れていることもありスケジュールを合わせることがやや大変でしたが,お互い時間を作り,zoomなどを介して研究を進めていきました。

 

発表本番については,両者ともに国際会議での発表は初めてであったため,会場に着くまでどのような雰囲気かもわからずに緊張していました。しかし,実際はとても暖かい雰囲気で,発表後の質疑応答やコメントも丁寧かつ建設的で非常に実りのある経験となりました。

 

〈その他国際会議の雰囲気〉

発表以外の点で印象的だったのは他国の教育実践者・研究者との交流でした。ランチはビュッフェ形式で,タイ料理のグリーンカレーや果物,ハラルフードなど多様なニーズに対応した豊富なメニューが提供されていました。会場では他の参加者の方々と自由にテーブルを共有し,研究や教育実践の話,目の前の食事を通した食文化の話など,和気あいあいと歓談することができました。二日目のランチでタイ在住の先生方と意気投合し,学会のプログラム終了後に観光地に連れて行っていただいたり,ナイトバザールで食事を楽しんだりし,大変充実した時間を過ごせました。



〈国際会議参加に係る支援制度〉

最後に,国際会議での発表に向けて広大で使える発表支援制度について紹介します。国際会議の参加は,特に渡航費などの点で非常に費用がかかります。広大にはいくつかそうした活動を支援する助成制度があり,例えば人間社会科学研究科の大学院生向けには以下のものがあります:「人間社会科学研究科の学生のための学会発表支援事業」。また,今回勝久が利用した制度としてグリーンウィング教育奨学金があります。こちらは教育学部等の学生を対象に海外留学や海外での国際学会発表等を支援することを目的とした給付型奨学金です。

 

注意点としては,これらの制度は休学中だと利用できないこと(鈴木は丁度休学中でしたので応募資格がありませんでした涙),申請手続きに時間を要するため早めに準備をしておくことです。そのような点も考慮しつつ,積極的に支援制度も利用していくと良いと思います!

 

 

有意義な経験となったようで何よりです。これからも教英生には国際学会で学術的交流を深めていってほしいと思います!

 

教英で一緒に英語教育について研究をしてみませんか。教英では、研究テーマや研究方法は学生が自由に決めることができます!指導体制も整っていますので、安心して自分の関心に沿った研究を行うことができます!スタッフ一同みなさんと一緒に研究できるのを楽しみにしています!

 


2025/01/07

カビール先生ゼミが国際学会でポスター発表を行いました!

新年あけましておめでとうございます!広島大学では、16日(月)より授業が再開し、4タームもいよいよ後半です。

 

昨年のことになりますが、カビール先生とゼミ生がJALT/LinguaPax Asia 2024にて共同ポスター発表を行いました。今回、発表を行った3年生の学生3名に記事を書いてもらいました。非常に充実した経験となったようで、うれしい限りです。これからも、学部生の段階からどんどんと外に出ていって、様々な学術的交流をしてもらえたらと思います!

 

 

 

この度、12/1412/15に開かれたLinguapax Asia 2024 International Symposiumにポスター部門でカビール先生と共同で発表させていただきました、教英3年の上原壮司です。このシンポジウムでは、言語・平和・教育に関する研究が主に取り上げられ、私たちは「異文化交流ワークショップを通じた創造性の涵養及び自己幸福感との関係性の調査」というテーマで発表しました。昨年教英で開催されたアメリカの大学に在籍する工学部の学生と教英の学生が協働学習するワークショップで取った質問紙のデータを統計的に分析した結果を今回の学会で発表しました。口頭発表とも違い、ポスターならではの準備・発表の難しさを痛感しました。紙面を見た瞬間に一度に大量の情報が目に入るポスターという形式においては、PPTスライドに比べて情報の取捨選択を強いられました。さらに、私自身2回目の学会発表であったため、まだまだ不慣れで至らない点が多々あったと思います。しかし、カビール先生をはじめとするたくさんの方々に助けていただいたおかげで無事に発表を終えることができました。日本で開催されたとは言えど国際学会ということもあり、発表はもちろんのこと、会場での談笑や交流はすべて英語で行われました。アカデミック英語と日常会話の往還を通して、改めて英語を扱う難しさと楽しさを感じることができました。教英では、ネイティブ教員による授業や他学部のみならず協定校との国際交流も盛んであるため、オールイングリッシュでの活動をする機会がたくさん用意されています。そういった教英での日々が今回の学会発表の成功に繋がったと思います。今後も慢心せず、自分の研究に向き合いながら様々な分野についての知見を深められたらと思います。

 

 

Lingua Paxに参加して、英語教育に関する知見がより深まったと感じました。英語教育の最先端で研究をしていらっしゃるたくさんの先生方から論文発表を聞くことができ、自分自身の研究にも役立てていきたいと感じましたし、実際に私が英語教員になった際に活用することができる内容も多くありました。すべての発表がオールイングリッシュで行われたので私自身の英語力や英語教育に関する専門知識不足で理解できない点も多くありましたが、その部分も含めてさらに英語の学習や研究に対するモチベーションを向上させる良い機会となりました。

また、他の参加者の方とも話す機会があり、英語教育に関するディスカッションをさせていただきました。そこで実際に英語教員になったときに出てくる問題や悩みなどを聞いていただき、たくさんの助言や意見をもらいました。そのおかげで私の将来の英語教師像がクリアになると同時に自信も少しつけることができました。学会に参加というのはなかなかできない貴重な体験であるし、参加できてよかったなと思いました。

 

 

私は1214日に広島市内で開催されたLinguapax AsiaKabir先生ゼミの一員として同行させていただきました。この国際シンポジウムは「平和のための言語と教育」というテーマのもとオールイングリッシュで開催され、様々な研究に関するプレゼン発表やポスターセッションを見学することができました。教英で学ぶ私にとって、言語教育や平和学習についての研究成果を「英語」を通して知ることができる、というのはこれ以上ない機会であり、大学の授業とはまた少し違う刺激を受けました。プレゼン発表のパートでは「模擬国連を用いた授業実践の成果」や「言語と幸福度」などの研究発表を聴講し、各分野の最新の知見を得ただけでなく、研究のプロセスや仮説の立て方など自身の卒業論文に活かすことができるような内容についても学ぶことができました。ポスターセッションでは発表者の方々と言語教育や平和学習について意見を交わす場面があり、国境や年齢の壁を越えて英語で交流することができました。一日中英語に浸ったLinguapax Asiaは自身の英語運用能力を再確認する機会になったとともに、改めて言語や教育っておもしろいな!と認識させてくれました。教英だからこそ得られるこのような成長のチャンスをこれからも逃さず、より一層励んでいきたいと思います。

 

 

 

 

教英ではこれから以下の入試関連行事があります。教英で一緒に英語教育について研究をしてみませんか。スタッフ一同みなさんと一緒に研究できるのを楽しみにしています!指導体制も整っていますので、英語教育に関する様々なテーマや方法の研究を行うことができます!

 

2月:学部前期日程入試

2月:大学院入試(博士課程前期・後期)





2024/12/27

教英忘年会を開きました!

教英忘年会は、パンデミック期間は中止していましたが、昨年から復活しました!今回は、教英忘年会の目玉企画であったプレゼント交換イベントも復活です!参加者はみんなプレゼントを持って参加しました。今回も学部1年生から大学院生・教員までが集まり楽しく交流しました!

 

いろいろと変化の多い昨今ですが、教英のタテのつながりの強さは昔も今も変わりません。とても楽しいひと時でした

 

幹事をしてくれた大学院生のみなさん、ありがとうございました。(忘年会は大学院生が企画するという伝統があります。詳しくは昨年の記事をどうぞ!)

 

現役教英生のみなさん、今は中高生の将来の教英生のみなさん、そして教英OBOGのみなさんも含めたこのブログを見てくださっているみなさんにとって、2025年がすばらしい1年となりますように!

 

教英ではこれから以下の入試関連行事があります。教英で英語教師や英語教育研究者を目指してみませんか。スタッフ一同みなさんと一緒に勉強や研究ができるのを楽しみにしています!2025年の忘年会ではみなさんと一緒に楽しい時間を過ごせることを楽しみにしています!

 

2月:学部前期日程入試

2月:大学院入試(博士課程前期・後期)




2024/12/12

卒業論文中間発表会を開催しました!

すっかり時間が経ってしまいましたが、先月4年生の卒業論文中間発表会を開催しました。今年度もみんなが独創的な研究に取り組んでいます。中間発表会には3年生も参加しました。質疑応答は基本的に学生同士が行いました。大変、有意義な時間となりました。

 

【管理人のゼミ生の卒業論文テーマ】

・日本人英語学習者の聞き取り改善のための活動提案

・発話行為「断り」表現の指導の検討:ポライトネス・ストラテジーの観点から

・話すこと(発表)の活動における教師のフィードバックの提案

・コーパスと英語教科書に基づく現在完了使用実態の分析

・日本の学生アスリートが海外で活躍するために必要な英語力に関する現状調査と教育プログラムの提案

・中学校英語教科書の形容詞比較級の分析:英語コーパスとの比較を通して

・英語リーディング指導における思考力の育成と深い読みを促す発問の検討

・高等学校英語検定教科書に含まれる新出単語の接辞分析

・高校英語教科書の動詞の教材研究における視座の提案

・絵本を活用した前置詞指導研究:Monkey Monkey Where Are You?を題材として

 

卒業論文はいよいよ来月末が締め切りとなります。1年半(教英では3年後期から卒論ゼミがスタートします)の研究の成果を満足のいく形でまとめてもらいたいと思います!

 

教英ではこれから以下の入試関連行事があります。教英で一緒に英語教育について勉強してみませんか。王道の研究から尖った研究まで教員がしっかりとサポートします!スタッフ一同みなさんと一緒に勉強・研究できるのを楽しみにしています!学生行事もたくさんありますので、学生生活も充実しています!楽しい先輩もみなさんを待っていますよ!

 

2月:学部前期日程入試

2月:大学院入試(博士課程前期・後期)







2024/11/18

教英教職セミナーを開催しました!

先日、教英の恒例行事である教職セミナーを開催しました。これは、新人とベテランの現職の中高英語教員の先生に来ていただき、現場の様子や日本の英語教育政策の今とこれからについて、教英生にお話いただくという企画です。今回は学部1年生から大学院生まで、現役教英生が参加し、貴重なお話を聞くことができました。福間翔也先生(広島県立世羅高等学校・教諭)、山本竜也先生(広島市立東原中学校・教諭)、贄田悠先生(文部科学省国立教育政策研究所・学力調査官)に貴重なお話をしていただきました。

 

まず、本企画を今年度コーディネートしていただいた広島大学名誉教授の松浦伸和先生に、教英の歴史も交えながら、今回の企画の趣旨とその導入をしていただきました。

 


福間先生には、「未来の先生へ:教員採用試験のリアルと現場での学び」という題目でお話いただきました。福間先生はこの4月に教英を卒業したばかりの1年目の先生です。現役教英生とも顔なじみです。今回のお話にあたって、教英の同学年にアンケートを取っていただいており、先輩からのメッセージとしてお話いただきました。教員採用試験対策をいつ頃からどのように行ったのか、実際の試験はどのような感じだったのか、教壇に立つまでにしておくべきこと、などについてお話いただきました。また、新人教師の実際の1日のスケジュールや、今年の夏休みのスケジュール、日々の仕事についても教えてくださいました。生徒が理解できる英語を話す力、ICT運用能力、教科内外の専門性、多様な生徒への対応などは4月からいきなり必要になることなので、できることから準備をしておくことが大切であるというメッセージをいただきました。また、実際に教員として働く上での便利グッズの一覧表もいただきました。現役教英生にとってとても具体的で教職の具体的なビジョンを持つことができたのではないでしょうか。福間先生と同期の教英卒業生も駆けつけてくれました。みなさん立派に楽しみながら英語教師をしており、とてもうれしかったです。

 


続いて、この4月に教英大学院を修了された山本先生に「中学校における英語授業"授業における実践"」という題目でご登壇いただきました。山本先生は現職の教員をしながら大学院へ2年間通われました。山本先生からは、ベテラン教員という立場から、日々の授業実践を4技能別にご紹介いただきました。また、特に山本先生が大学院で研究された話すこと(やり取り)の指導と評価について詳しくお話いただき、先生のご研究の知見を活用されている様子も知ることができました。まさに理論と実践を融合された素晴らしい取り組みでした。さらに、主体的に学習に取り組む態度の評価の実践例、合唱指導を通した学級経営の実践例、もご紹介いただきました。生徒の実際の様子やエピソードも多くご紹介いただき、教英生が教員になった後にどのように教師として成長していくのか、そのビジョンを見せていただきました。また、教員の仕事は生徒に学力をつけることであり、そのために授業準備や授業のルールづくり、指導の効果の検証、生徒や同僚とのコミュニケーションをしっかり行うことの大切さをメッセージとしてお伝えくださいました。また、授業に便利なツールや教材もご紹介いただきました。

 


続いて、質疑応答の時間をもうけさせてもらい、福間先生と山本先生に現役教英生からの質問に答えていただきました。宿題の出し方、ICTを使った授業時の生徒の内職への対応、小学校英語教育の影響、生徒間に学力差があるクラスでの授業の工夫、などについて質問があり、実際にどのように対応しているのかお話しいただきました。どれも教員を目指す学生ならばとても気になるトピックですが、なかなか現職の教員には聞く機会がありません。大変有益な質疑応答の時間でした。

 


休憩をはさみまして、最後に贄田先生に、「外国語教育で大切にしたいこと~英語教師に求められる資質・能力~」という題目でお話いただきました。特に、AI時代の英語教育において必要なことは何か、という問いを中心に、お話いただきました。贄田先生は、文部科学省学力調査官というお立場から、言語活動と言語材料について理解や練習のための指導の区別の必要性(そして言語活動をまずやってみて生徒の課題を把握し、課題への支援をした後で再度言語活動に取り組ませるというサイクルの大切さ)、言語活動における目的・場面・状況の設定の大切さ(思考・判断・表現が働き、聞き方、読み方、話し方、書き方が変わることに加えて、主体的に学ぶ意欲を高めること)、内容面の指導(コミュニケーションの目的と照らして、「何を」「どのように」伝えればよいかを指導)と言語面の指導(より正確に、誤解がないように伝えるための指導)の重要性、知識・技能と思考・判断・表現で4技能に関して具体的に育成すべき資質・能力の具体的内容、全国学力・学習状況調査の結果から見えてくるこれからの課題、について、ご講演いただきました。また、最後に、AI時代の英語教育では、「目的や場面、状況等に応じたコミュニケーション」を図る資質・能力を生徒に身に着けさせることが重要なミッションとなることを伝えていただきました。一方で、授業マネジメント力や子供を生かす力はAI時代以前と変わらず、その大切さを忘れないようにしなければならないという点も教英生へのメッセージとして伝えていただきました。時代が変わっても、教師は、生徒の既習内容の確認、生徒の意図の把握、生徒の関心にあった題材の設定、学習集団作り、生徒の存在感・共感的な関係・自己決定の場を大切にすること、生徒とやりとりをしながら授業をデザインすること、生徒とともに授業を作っていくこと、の重要性は忘れてはならないというお話でした。

 


3名の先生方のお話はこの記事には書ききれないほど本当に盛りだくさんの内容で、教英生は本当に多くのことを学ばせていただきました。貴重なお話を本当にありがとうございました。

 

教英ではこれから以下の入試関連行事があります。教英で一緒に英語教師を目指してみませんか。教員採用試験に向けたサポート体制も整っていますし、教英生(そして時には他コースの学生も含めて)で一緒に学ぶ雰囲気もしっかりと確立されています。実際に、福間先生の本日のお話でも、教英生で模擬授業をやったり面接の練習をしたりことが採用試験合格につながったとご紹介いただきました。スタッフ、学生一同、みなさんと一緒に教英で学べることを楽しみにしています!

 

2月:前期日程入試(学部入試)

2月:大学院入試(博士課程前期・後期)


教英学部生の研究プロジェクトが国際学会プレゼンテーションに採択されました!

カビール先生ゼミで共同研究として取り組んでいる研究プロジェクトが国際学会での研究発表に採択されました!この度、そのプロジェクトに関わっている 4 年生に、プロジェクトグループを代表して記事を書いてもらいました。     皆さん、こんにちは。教英 4 年の平田歩です。私...