2023年12月に、アメリカのフロリダ州にあるウォルトディズニーワールドでキャストをしながら留学している教英4年生に記事を書いてもらいました。
教英生がウォルトディズニーワールド(WDW)でキャストをしながら留学中です!
無事に日本に帰国し、教英へ戻ってきてくれてます!今回、その学生に留学のふりかえりをしてもらいました。本当に充実した日々を送れたとのこと、とてもうれしく思います!
約半年間のウォルトディズニーワールド(WDW)での留学を終えて、日本に帰ってきました。前回のブログでは主にキャストとしての日々について書かせていただきましたが、今回のブログでは留学生活全体を振り返っていろいろと書いていこうと思います。また、ブログの最後にはプログラムに興味を持ってこの記事を読んでくださっている方のためにプログラムの申し込みから出国までの概要を紹介しますので、参考にしていただければ幸いです。
まず、私の1日のスケジュールを紹介します。基本的に週5でキャストとして働き、残りの2日に授業がありました。仕事がある日は朝8時に起きて、昼食としてサンドイッチを作り、10時ごろに寮から出ているバスに乗って出勤、11時ごろから働き始めて19時頃に退勤して寮に帰ります。日によっては退勤後にゲスト用のバスに乗ってパークに行って、ご飯を食べて花火を観て帰るということもありました。授業がある日は、午前中にスーパーマーケットに食料品や日用品を買いに行き、14時から寮の施設内の教室で授業、授業後に友人とパークに遊びに行くという日々でした。アメリカは物価が高いとはよく聞きますが、数日分の食料品を買っただけで簡単に50ドルを超えてしまうので、留学初期は会計が恐ろしくて仕方がなかったです。
この留学では、キャストとしての時間や授業はもちろん、それ以外でも様々な経験をすることが出来ました。射撃体験やクリスマスパーティをしたり、ケネディ宇宙センターやアリゲーターランドに行ったり、バスケの試合を見に行ったり、寮でのパーティやビンゴ大会に参加したりと様々な体験をしました。友人の家でゲームをした日もありました。その時はマリオカート8デラックスやスーパーマリオブラザーズワンダーやTrivia Murder Partyというクイズゲームで遊びました。クイズゲームはアメリカの知識を問われたので私や韓国人、フランス人の友人は全然できませんでした笑。私にとってこの時が英語でゲームをする初めての時でした。最近はゲームと英会話を掛け合わせたゲーミング英会話が話題に上がることもありますが、その良さの片鱗を感じました。確かに英語を使いつつコンピューターゲームをプレイすると英語の発話量が増えるかもしれませんし、時間制限のあるクイズゲームをプレイすると英語の速読の練習に役立つかもしれないと感じました。
また、ビンゴ大会に参加した際には当然ながら数字がネイティブの速度で次々と読み上げられるので、中学生の数詞の聞き取り練習に活かせそうだと感じました。英語学習とは関係ないですが、このビンゴ大会で使用されたビンゴカードがFinger Tip Shutter Slide Bingo Cardsという再利用可能なカードで教具として使いやすそうだなとイベントと関係のない感想を抱いた記憶があります。
しかし、留学期間中は楽しいことばかりではありませんでした。苦労することも多々ありました。まず、様々な言語的バックボーンを持つ人々が集まっていることです。前回のブログにも少しだけ書きましたが、フロリダ州はスペイン語話者が多く当たり前のようにスペイン語が飛び交っています。職場で自分以外の人がスペイン語で会話していると強い疎外感を感じることがありました。しかし、これは日本でも起こり得ることだと思います。日本語の母語話者とそうでない人が入り混じってコミュニケーションを取るときに、日本語母語話者同士で早口で会話をすると、非母語話者が似たような感情を覚えてしまう可能性があると気付きました。異文化間のコミュニケーションを考える時にこの視点は私にとって新しい学びでした。
次に、WDWは多様な国からゲストが訪れるので様々な訛りの英語を聞く機会が多くありました。その中でもインド訛りの英語を話すゲストとのコミュニケーションは、外国語として英語を学んだ自分にとって非常に苦労しました。英語の訛りで苦労した話として、強烈に記憶に残っているのはフランス語が母語である友人との会話です。彼と会話をする中で、急に「ありがとう」と言われて混乱したことがあります。しかし、会話の内容と流れを冷静に考えて、「ありがとう」と聞こえた単語はフランス語の発音の影響を色濃く受けた”Alligator”だということが分かりました。この出来事から様々な国の英語の訛りについて興味深いと感じるようになりました。
約半年間の留学、本当にあっという間で気付いたら帰国の1週間前になってしまっていました。フロリダでの日々は毎日がとても濃く、刺激と学びが尽きることのない日々でした。最後の出勤の日にもミッキー、ミニーと写真を撮ることが出来たのですが、ミッキー、ミニーの顔を見た瞬間にこれで最後だということを強く実感して涙が止まりませんでした。その後、コーディネーターから「あなたはみんなから愛されている、自信をもってこれから進んでいきなさい」と温かい言葉をかけていただき、お世話になった同僚とグループハグを交わしました。正直に言うと、泣きすぎてなんて言われたのか具体的には覚えてないのですが笑。大変なことも沢山ありましたが、それほどまでにフロリダでの日々、WDWでの毎日は私にとって非常にかけがえのないものになりました。あの夢のような日々と魔法で溢れた場所を離れたくはなかったけれど、フロリダでの経験はこれからの私の将来にとって必ず糧になると確信しています。
個人的な感想ですが、留学に行くと「海外での生活」と「英語でのコミュニケーション」に対する解像度が高まります。これから教員を志す皆さんには短期間でも十分ですので、目の前にやってきたチャンスを逃すことなく、留学に挑戦することをおすすめします。単に英語力の向上だけではなく、よりオーセンティックな授業づくりの役に立つかもしれません。
最後にプログラム参加までの流れを軽く紹介させていただきます。このブログを読んで、プログラム参加に興味を持った方の参考になれば嬉しく思います。
プログラム名:【バレンシア国際カレッジプログラム】
1.参加申し込み
2.広島大学でオンラインでの第1次試験(英語力測定・4技能)
3.Disneyから届くサイトで手続き(英文履歴書・カバーレターの作成)
4.大阪(東京)で第2次試験(Disneyの採用担当者による個別面接)
5.ビザ取得に関する手続き(書類提出、領事館でのビザ取得面接)
6.大阪(東京)でガイダンス、出発前講座
7.出発
(最終日)
教英では、これから以下の入試関連行事があります。教英の一員になって、みんなで英語教師を目指してみませんか。みなさんと一緒に勉強できることをスタッフ、在学生一同楽しみにしています!
9月:大学院入試(博士課程前期)
11月:広島大学光り輝き入試(AO入試)(学部入試)
2月:前期日程入試(学部入試)
2月:大学院入試(博士課程前期・後期)