広島大学外国語教育研究センターにお勤めの山内勝弘先生がこのたび博士博士号を取得されました。多読と語彙学習の関係に焦点を当てた研究に従事され、『多読が学習者の語彙推測能力に与える影響:文脈からの推測に焦点を当てて』というタイトルの博士論文を提出されました。ご勤務の傍ら、熱心に研究を進められました。本当にお疲れさまでした!この度、山内先生に博士論文執筆について振り返ってもらいました。
研究に真摯に向き合った3年間ー読んだ人を幸せにする魔法
・大学院入学まで
私は平成17年に広島大学教育学部第3類英語文化系コースに入学し、同大大学院博士課程前期を経て、福岡県の私立高校で教鞭をとりました。その後、1年間の私立大学での経験を経て、現在は母校である広島大学の外国語教育研究センターに勤めております。今後の研究者としてのキャリア形成を考え、広大に戻ってくるタイミングで博士号取得を目指して博士課程後期へ入学しました。
・業務と研究(と家庭)の両立
入学してからは大学院での研究に専念できる時間は十分に取れず、平日は毎週の業務に追われ、空いた時間で研究を行うという生活を3年間続けました。研究に十分向き合えたのは大学の長期休暇期間中で、特に博士論文で多忙な時期は正月休みを返上して執筆しました。大学院生活の最中には第3子も生まれ、公私共に慌ただしい日々だったことを覚えております。日中は研究に励んだ一方で、帰宅してからは家族と過ごしたり、趣味のアニメを見たりして心身のコンディションを整えるようにしました。
・研究の魅力
研究の一番良い点は、論文の読者に対して研究の示唆を示すことができる点にあると思っています。教壇に立っている間は自分が介入できるのは目の前の学生・生徒に限定されますが、論文にした場合には読者である指導者(教員)や研究者を介してさらにその学生・生徒を育てることができます。より多くの人を幸せにできる(かもしれない)魔法のような一面を持っていることが研究の魅力です。学会発表や論文執筆は大変な作業ですが、それを通じてより多くの人が笑顔になれることを考えると、その研究を行った意味があるのではないでしょうか。
山内先生は3年間で博士号を取得されましたが、長期履修制度というものもあり、最長で6年間で執筆することもできます(入学時に何年での執筆計画であるかを各学生が決定します)。なお、3年間で執筆する場合も長期履修制度を利用して執筆する場合もトータルの学費は同じです!(また、博士課程在籍の学生は最大3年間の休学も認められていますので、休学を挟みながら、最初に決定した執筆期間+3年の期間で執筆することもできます。ですので、長期履修制度を利用して6年での執筆とした方は、最長で9年間で執筆することができます。)。休学制度や学費、長期履修制度につきましては、教師教育デザイン学プログラム教育学系総括支援室までお問い合わせください。以下のリンク先に連絡先が記載されています。
みなさんといっしょに英語教育の未来を見越した最先端の研究に取り組めることをスタッフ・在校生一同楽しみにしています!